広島県呉市「石崎動物病院」

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2019年09月06日(金)

子犬の低血糖症 [News]

●チワワ ♀ 2カ月 コウ
昏睡状態で担ぎ込まれました。
飼主さん曰く「昨日までは元気に飛びまわっていたのに・・・・。」

急ぎ採血を行うと血糖値は「Lo」と低蛋白でした。
続いてお話を伺うと
数日前から便が柔らかくなっていたそうです。

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●鼻カテーテル
緊急用に鼻からカテーテルを装着しました。
昏睡状態ですので、抵抗もなく5分で装着可能です。
帰宅後に低血糖所見を感じたら、天然の蜂蜜を投与してもらいます。
*ガムシロップなどは、高血糖になることがあるので使用を控えます。

●原因はコクシジウム(寄生虫)感染!
検便を行うと前視野に僅か1個のコクシジウム殻を見つけました。
子犬の命に関わる消化管代表寄生虫は
@ジアルジアAトリコモナスBそしてこのコクシジウムです。
軽度の軟便、下痢の際には検便を繰り返し、寄生虫の存在を否定しなければなりません。

画像(330x253)・拡大画像(374x287)

治療は駆虫薬を2種併せて投与します。
コクシジウムはしつこいので、
通常6日間、3クールを基本として与えます。

今回の低血糖と低蛋白症は、寄生虫による栄養吸収障害が原因と思われます。
子犬の頃は、肝臓のグルコースとしての蓄え、脂肪への変換が不十分の上、腸からの吸収が阻害されることで細胞のエネルギー不足(低血糖)が発生します。

前回にも記載しましたが、子犬の軟便は、すぐさま検便を繰り返し、寄生虫感染を否定することが肝要です。

20時07分


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