広島県呉市「石崎動物病院」

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2020年01月08日(水)

猫の喉頭損傷 [News]

●ちぴ 4ヵ月 ♂ 日本猫
「2日前から呼吸がおかしい」主訴で来院されました。
他の症状は、抱き上げるといやがって「オエー」とえづく、
2日前に大きな魚の骨を盗み食いした、その後、元気に走り回っていた子が動かなくなったなどでした。

喉のあたりを触ると嫌がり、
そして、努力呼吸(吸気における異常)がありました。
大きな魚の骨を確認するためにレントゲン撮影をおこないましたが、
喉も胃にもその映像は見つかりませでした。

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●内視鏡検査@
レントゲンで肺の状態は正常でしたので、原因追及のために、
麻酔下で喉および消化管の状況を調べさせてもらう計画たてました。

喉は硬性鏡(3mm)で調べました。
口蓋部分が化膿(黒⇒)し、浮腫(緑⇒)が見られます。

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●内視鏡検査A
胃の内容は軟性鏡(胃カメラ)で検査しました。
胃底部は広範囲の潰瘍所見が見られました。

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●食道カテーテル装着
喉および胃に著しいダメージがあったため食道カテーテルを装着しました。
胃の状態が落ち着いたことを周波数測定で確認してから食事を開始する予定です。

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●改善傾向
4日目に胃の回復が確認できたため、食道カテーテルから
少量のスープを与えました。
5日目には、食事に興味を示すようになってきました!
若くて元々エナジー充分な状態でしたから、喉の感染さえコントロールできれば早い回復が望めそうです。
喉の化膿には、抗生物質ではなく薬膳を使用しています。

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●退院と原因
正月三が日入院し、5日に晴れて退院となりました。めでたしめでたし!
原因は飼い主さんの想像とは異なり、何か薬物により喉と胃がやられたのではないかと想像します。
とびっきり元気な子で何でも口にして飛び跳ね回りますので、今後も口にしてはいけない物の摂取、交通事故などの注意が必要です!元気でね〜。

11時24分


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