実習生感想文 [News]
この度は大変お世話になりました。
四日間という短い期間とはいえ実習を受け入れていただき
ありがとうございました。
私自身、動物に携わる仕事に強い興味を持っていました。ですが最近実家で飼っているウサギが高齢になりよく転ぶようになったのを見て動物看護師という職業にも興味を持ち始めました。
この四日間で先生、先輩の看護師の方達に丁寧に指導していただき様々な事を学べました。今回の実習の中で手術の様子を見させて頂いたのはとても有意義な時間となりました。
また、とても残念なことではあるのですがある患者さんがお亡くなりになってしまったのを見たときに改めて動物看護師というものが、動物病院で働くということがどういったものなのかを再認識できたことが一番私にとって良い経験になったと思います。
この実習で得たものを今後に生かし、努力をしていきます。
皆様忙しい中、実習を受け入れていただき、丁寧に指導をしてくださり誠にありがとうございました。
高知工科大学 環境理工学群 池元大輔
犬の喉頭炎 [News]
●アンジー 3歳 ♀ パピオン
「昨日、昼寝してから食欲なし、夜中に咳をするように泡を吐き出していた。寝ていて急に起き上がることがある」などの情報をもらいました。
そして、おやつはアキレス腱、ドライ肉でした。
身体検査から緊急性はなく血液検査は行いませんでした。
まずは絶食絶水で臓器を休めることを指示しました。
●2日目
翌日は「咳き込む感じで胃液を吐く」でした。
咳症状は通常@気管(気管支) A心臓 B肺 C喉の問題で発生します。身体検査では、上記の異常はなく、続いて行った血液検査では、軽度の急性炎症)CRP 1.5mg/dl(正常値<0.7mg/dl)以外の異常はありません。さらに、周波数測定では重度の食道炎と軽度の胃炎が浮上しました。
指示は、絶食絶水です。
●3日目
咳が軽くなり、食事も欲しそうにする。
遊ぶ元気が出てきた。
寝ているところ急に起きて咳をする。
咳はまだ続きますが、改善してきました。
急性炎症の指標CRPは1.3mg/dlと軽度に低下してきました。
周波数測定では、胃と食道の問題はなくなりました。
胃と食道の改善から、少量の消化の良い食事を開始しました。
●11日目
最終確認のために炎症の検査を行いました。
結果は正常値CRP 0.6mg/dl、正常に復していました。
咳は全くなくなり食欲正常。
今回の原因は、喉頭の周波数を調べていなかったことが悔やまれますが、飼い主さんが与えている大きく硬いアキレス腱が喉、食道、胃を傷つけ、
喉頭の損傷に違和感を生じ咳の発生に繋がったと思われます。
大きなおやつは、気を付けましょう!
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子犬の低血糖症 [News]
●チワワ ♀ 2カ月 コウ
昏睡状態で担ぎ込まれました。
飼主さん曰く「昨日までは元気に飛びまわっていたのに・・・・。」
急ぎ採血を行うと血糖値は「Lo」と低蛋白でした。
続いてお話を伺うと
数日前から便が柔らかくなっていたそうです。
●鼻カテーテル
緊急用に鼻からカテーテルを装着しました。
昏睡状態ですので、抵抗もなく5分で装着可能です。
帰宅後に低血糖所見を感じたら、天然の蜂蜜を投与してもらいます。
*ガムシロップなどは、高血糖になることがあるので使用を控えます。
●原因はコクシジウム(寄生虫)感染!
検便を行うと前視野に僅か1個のコクシジウム殻を見つけました。
子犬の命に関わる消化管代表寄生虫は
@ジアルジアAトリコモナスBそしてこのコクシジウムです。
軽度の軟便、下痢の際には検便を繰り返し、寄生虫の存在を否定しなければなりません。
治療は駆虫薬を2種併せて投与します。
コクシジウムはしつこいので、
通常6日間、3クールを基本として与えます。
今回の低血糖と低蛋白症は、寄生虫による栄養吸収障害が原因と思われます。
子犬の頃は、肝臓のグルコースとしての蓄え、脂肪への変換が不十分の上、腸からの吸収が阻害されることで細胞のエネルギー不足(低血糖)が発生します。
前回にも記載しましたが、子犬の軟便は、すぐさま検便を繰り返し、寄生虫感染を否定することが肝要です。