広島県呉市「石崎動物病院」

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ウサギの消化器鬱滞 [News]

●チーちゃん ♀ 6歳 ウサギ
「しゃっくり様の状態が止まらい!」と時間外に連絡が入りました。お話を伺うと、朝までは元気でいつもと変わりなく、夕方仕事から帰ってきたら、「ヒク、ヒク」と引きつけるおかしな症状に気づいたそうです。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●問診、身体検査
3年ぶりの来院でした。その際にご指導した食事と牧草は与えられていたようですが、その他にチーズ、ドライフルーツ、VCフードなるものを、良かれと思いあれこれ与えていたそうです。触診すると胃にガスが大量に貯留し大きく膨らんでいるのが分りました。緊急事態とみなし、ガス麻酔を施した後、チューブを胃まで挿入してガスを排泄させました。

●その他の治療(今回は以下の内容で行いました)
@鎮静剤;環境ストレスを軽減する。
A輸液;脱水の矯正、小さな小動物は代謝が速いのでかなりの水分が必要になる。
B鎮痛剤;ウサギは痛みを管理することが重要になります。

●3日目
自ら食事と水を飲むことが可能になり、動きも普段と同じになったそうです。お腹の触診では、ガスで膨満した初日の状態はすっかり改善されていました、また、引きつけの症状もなくなりました。鎮痛剤の使用を止め、ひき続き状況観察をお願いしました。
また、随分恐れなので、心をケアーするフラワーバッチをお勧めしました。

●まとめ(注意事項)
ウサギの消化器鬱滞の症状は、
@小さな、乾燥した、少ない便
A食欲低下
B腹部の膨満(ガス)

消化器鬱滞を防止する食事管理は、
@いつでも牧草が食べれる状態にする。
A高線維ペレットを与える。
B炭水化物を減らす。
C葉物はあくまでも補助的に与える。(ふりかけ程度)
Dおやつを減らす、与える必要はない。
 与えるなら低脂肪、糖転化なし、低蛋白、高線維、低Ca、種無し。

◆パイナップルは迷信、
毛玉を防止するためにパイナップルジュース、パイナップルの酵素に期待して与える方がいますが、それは誤りです。
低線維食(ストレスもあり)で消化管の動きが減速、あるいは停止することにより食物が停滞したり、胃に毛が停滞して毛球ができることになるのです。何より大切なのは高線維食を与えて、ストレスを無くして、消化管の動きを良くしておくことが大切なのです!


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