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2018年08月04日(土)
猫の釣り針による損傷 [News]
●チビ ♂ 約3か月 日本猫
猫好きで人の好い飼い主さんは、体にルアーがまとわりついている外猫を見つけ針を切断しました、しかし、針には返しがついているために自力では困難と判断し来院されました。だから「チビ」という名は応急的な名前でした。
●麻酔
既にルアーは、上記のとおり飼い主さんにより外されていました。
残った針先を取るために、無麻酔での処置を試みましたが、動きに伴う痛みが発生するため、麻酔の処置を決断しました。
針は、お腹と足と手に埋まっていました。
足と手は晴れ上がり、お腹の部分は化膿が始まっていました。
●除去した針先
皮膚を少し切開し、返しの部分まで押し出して取り出しました。
もう少し針を長めに残してもらえれば、仕事がしやすかったですが・・・慌てている飼い主さんにそこまでの余裕はありませんネ。
●まとわりついた曲者
上が背中に、下が足と手に影響していたルアーです。時に死に至る針および糸の放置は、釣りを趣味とする方には最低限度のマナーとして守っていただきたいものです。
個人的には、生き物の命をもてあそぶレジャー(釣り、ハンティングなど)を好みません、だから私はその手の遊びはしません。
鳥の足に釣り糸が絡みつくと、彼らは自力で取ることができず、それが原因で衰弱し死んでいきます。ウミガメの胃にビニール袋、鼻にストローで死亡する最近の話題も、人間のごみの放棄が原因です。
山を見れば、猪、猿、熊などを悪者に仕立て害獣扱いしますが、実は、我々が自然を破壊し、餌が無くなったためにやむなく里に下りてくるわけであって、頂点の征服者と勘違いしている人間が全て悪いのです。
人間も自然の一部であることを理解、認識し、全ての物と周波数でかかわりあって共鳴しながら地球(宇宙)が成り立っていることを謙虚にうけとめ、全てに感謝しながら自らの行動に責任を持たねばなりません。
10時26分