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2020年08月27日(木)
犬の皮膚型リンパ腫 [News]
●クロエ イタリアングレーハウンド ♀ 14歳
「足にできものが出来た!」と来院されました。
患部に針を刺して細胞診を提出して病理専門医の意見を仰ぎました。
結果は「円形細胞腫瘍、異形成は軽度だがリンパ腫※が疑われる」でした。
※リンパ腫とは?
リンパ球が悪性腫瘍化することを言います。
犬の腫瘍の中では発生率が高く、腫瘍全体の7〜24%を占めています。
発生部位により
@多中心型A縦隔型B消化器型C節外型D皮膚型の5種に分類され、
その80%以上が多中心型で消化器、節外、縦隔型の順になります。
今回のクロエちゃんは皮膚に発生する皮膚型リンパ腫を疑いました。
●皮膚型リンパ腫
病理検査は行っていませんが、細胞診診断と周波数測定より
「リンパ腫」と診断しました。
●1か月後
「腫瘤が少し大きくなり時折足を挙上していたのが、足をつかなくなった。」と
残念な報告を受けました。
そして、その後に一部の皮膚が破れて出血が見られるようになりました。
付属リンパ節は2p程に腫れています。
再び周波数測定を行いました。
*リンパ腫×
*病原性大腸菌×
*トリコスポロン属クタネウム(カビ)×
*肝臓障害×
*サイトカイン分泌×
*核、リボソーム障害×
評価:×重度 △軽度 〇正常
●経過(2カ月後)
薬膳2カ月後の状態です。
皮膚の腫瘤は破れ一時期出血が激しくなりましたが、
2か月後の現在、ほぼ綺麗な状態になりました。
腫瘤に随伴して腫れていた膝のリンパ節もほぼ正常な大きさになりつつあります。
また、ほとんど挙上していた足も常時着地できるようになりました。
諦めていた飼い主さんも気持ちを取り戻し笑顔が見られようになり
嬉しく思います。
完治までもう少しの辛抱です。
頑張りましょう!
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11時05分