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2022年09月27日(火)
19歳! 犬の膀胱結石 [News]
●シーズー 19歳 ♂
臨床症状から尿道結石による尿の閉塞であることが分かりました。
まずは10歳そこそこに見える容姿に、19歳とは驚きました!
さて、さて、この年齢に麻酔をかけて処置するのは
如何なものかと不安になりました。
まずは血液検査を行いました。
急性腎不全と思われる数値は高いですが、
他はほぼ正常と2度目の驚きです。
●尿閉解除
麻酔下にて尿道部分の閉塞している結石を
膀胱へ押し込み閉塞を解除し
閉鎖回路を装着して尿の排泄を図りました。
翌日から3日間まったく食欲は全くありませんが、
急性腎不全の数値は順調に改善してきました。
超音波検査で多数の結石を認めました。
一時的に閉塞を開放しても
またすぐに閉塞を繰り返す可能性が高いことを考察し
高齢ではあるものの
慎重に麻酔薬剤との相性を精査し
手術を行うことを決めました。
●結石の摘出
開腹手術により多数の結石を上下のフラッシュを繰り返し取り出しました。
大きな結石数個であれば、療法食にて溶解を試みることも
一つの手段でしたが、この内容であれば切開摘出は正解でした。
飼い主さんも手が出せない性格なので、
薬膳投薬用のルートを鼻に設けました。
●膀胱炎
膀胱はかなり長期間炎症が続いていた様相で、
著しい肥厚と著しい粘膜の慢性化がありました。
膀胱炎の原因菌は大腸菌でした。
私は抗生物質を使用しません、
なぜならば
大腸菌は特に曲者で、ここで抗生剤を使用すると
耐性を獲得する可能性が高いからです。
波動測定により生薬を処方しました。
●今後
ご持参いただいた食事は
それはそれは、化学物質満載の内容でした。
食は体を作ると言いますが、
これほどまでの内容を19年間食べさせ続けているのに関わらず
癌にもならずに維持できたことに
自前の免疫力に驚嘆です!
これからは、食事、水、環境を改善し
30歳を目指して頑張って欲しいと思います。
12時20分