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2012年10月05日(金)
恍惚の一時(猫の鍼治療) [News]
●エル 17歳 Mix ♂
「10回ぐらい吐いた」との主訴で来院されました。
吐いた影響で軽度の脱水がみられました。年齢を考慮して超音波検査を行いました。結果は両腎の軽度の萎縮、左腎の嚢胞、胃内の液体貯留でした。脱水に対する補液を行うと、翌日には貧血があらわになり、血液塗抹★を見ると赤血球の寄生虫が見つかりました。西洋医学の治療と共にエネルギーの源を刺激する鍼治療を併用しました。
★血液塗抹とは?
採血した血液を薄く引き伸ばし、血液細胞(赤血球、白血球、血小板)を観察する検査のこと
●恍惚の表情
最初の鍼治療以降、エルちゃんは自ら鍼を求めるようになりました。籠から進ん出て、診察台の上でゆったりとうつ伏せになり準備を始めます。そして、「鍼打ってもいいよ〜」と言わんばかりに背中を解放して待機します。その後は、この何とも気持ちよさそうな顔をして恍惚の時を過ごすのです。放っておくといつまでも気持ちよさそうに寝たままになるので、起こすのが気の毒なほどです。
●「気持ち良ええわ〜」は病気を治す、あるいは、病気にならないための大切な状態です。気持ち良くなると体温が上昇して、血の巡りが良くなり、免疫力が高まります。(リンパ球増加)。老年の域に入ったならば、温めること。気、血、水を巡らすことが何より大切になるのです。
●その後、嘔吐も止まり、貧血も改善され、2週間に一度の鍼治療に通っています。
19時16分