広島県呉市「石崎動物病院」

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2013年02月15日(金)

犬の肛門脇の小さな腫瘤 [News]

●グレイハウンド、♀、6歳、
6ヶ月前に肛門腺が破裂した経験があり、再び破裂したとの主訴で来院されました。「肛門腺破裂」とは、4時と8時方向に位置する袋が感染を生じ破れてしまう状態を言います。今回、場所は肛門腺の開口部周辺でしたが、実は5mm程の円形の硬い塊ができているのが分かりました。

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●細胞診
切除前の細胞診(針で吸引して細胞を検査すること)では、有糸分裂を伴った組織球腫を疑いました。

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●切除の原則!
腫瘤を切除する際には、完全切除が理想であり、それを目指して切開、切除を行います。切除後は、病理検査で完全切除がなされているか診断を下し、不十分であれば再切開が必要になります。
この際にレーザー、凍結、電気メスを使用して切除することも可能ですが、蒸散などしてしまうと、切除範囲が不鮮明になるのでメスによる切開切除を行っています。
また、腫瘍の種類(肥満細胞腫)によっては、切除範囲を大きく変更する必要があるので、切開前に針を刺して細胞診(良性、悪性の判断、但し病理検査程の確実性はない)を行う必要があります。また、同じ様な腫瘍でも異なる種類の可能性があるので、同じ様に細胞診を行います。時間を要しますが省けない作業です。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

飼い主さんは、小さいから簡単に取れば良いと思いがちですが、切除前の細胞診、切除、切除後の病理検査など、色々な過程があることをご理解いただければ嬉しく思います。


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18時51分


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