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2013年04月22日(月)
猫の好中球性胆管炎 [News]
●主訴は「突然の元気、食欲なし」でした。身体検査では、発熱、呼吸速迫が気になりました。血液検査では、
●胆管炎の分類
猫の炎症性肝炎は、好中球性、リンパ球性に分類されます。また、犬とは異なり炎症性腸疾患、膵炎の3つの炎症と関連があるとも言われます。確実な診断は、肝臓生検(肝臓の一部を採取して病理検査)ですが、胆汁採取から得られた情報から仮診断して抗生剤を投与して反応を見る方法もあります。
●超音波検査
胆嚢の拡大、胆石、胆汁、胆泥なし。
超音波ガイド下で胆汁採取を行いました。
●胆汁採取
採取した胆汁は、細胞診と培養(嫌気、好気)検査に提出しました。培養検査には時間を要するので、その間、院内で検査可能な胆汁をグラム染色、ギムザ染色を行いました。その結果、陰性桿菌を認めたため、抗生物質の静脈投与を開始しました。高熱(40.3度)は、翌日には平温(38.5度)に復し、食事を少しつまむ程度に回復しました。
●治療
好中球性胆管炎の治療は、抗生物質を4−6週間投与します。その他、胆汁排泄促進剤、SAMe、シリビンなどを併用します。
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14時44分