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2014年08月21日(木)
犬の肉芽腫性結膜炎 [News]
●瞼に腫瘍らしき物ができ「瞼を広範囲に切除しなければならない」と言われ恐くなって来院されました。確かに瞼に数カ所の腫れがありますが腫瘍とは言い難く、いきなり大きく切除して調べる方法も一つのアイデアですが、まずは慎重に、患部の一部を病理検査に提出することをお勧めしました。
●生体検査
結節のある一部分を狙って、組織を採取しました。
●病理検査
病変では、多数の組織球の浸潤が起こり、肉芽腫性結膜(結節性強膜炎)の可能性が一番に考慮されるとのことでした。肉芽腫性結膜炎は、原因不明ですが、免疫介在性疾患と考えられています。
●その後
免疫抑制剤の点眼薬でコントロールが進み、眼瞼結膜と結膜の結節は認めなくなりました。徐々に点眼回数を減らし切り離しを行う予定です。
眼瞼に結節ができる疾患の一つににマイボーム腺の閉塞があります。マイボーム腺は、涙液の油を担う役割を行いますが、肉眼的に特徴があり鑑別可能です。瞼が腫れるといっても色々と鑑別が必要になり、時には今回の様に組織を採取して検査が必要になることもあります。
12時07分