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2015年02月12日(木)
猫の眼窩下腫瘍 [News]
●トラ 日本猫 約15歳 ♀
主訴は「口内炎が悪化して食事ができない、そしてヨダレが出る」でした。お話によると9か月前から、地元の先生に定期的に口内炎の注射を受けていたそうです。確かに口からヨダレが出ていますが、同時に右目がやや腫れた感じがあります。痛がって口を開けさせませんが、機嫌をとりながら一瞬開けた検査では、激しい痛みを伴う口内炎とは思えません、検査の為に麻酔をかけさせていただく事にしました。
●口腔内病変
状態を整えて麻酔下で口腔検査を行いました。軽度の口内炎は伴っていますが、この程度では食欲がなくなることはありません。問題は左側の歯肉に見られる怪しい浸潤病変でした。
●治療
あえて今回は検査用の組織は提出せず、食道カテーテルを装着して終了しました。診断は「左眼窩下部における腫瘍の発生であろう」としました。その腫瘍の圧迫により、失明と左の眼球突出が生じたものと断定しました。
今後どれだけ頑張れるか分かりませんが、抗癌剤などは使用せずに、振動療法とサプリメントで免疫を上げて生活の質を高めながら、出来るだけ快適に余命を過ごしていただけるように一緒に頑張る所存です。
19時54分