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酵母感染 [News]
●酵母感染
結晶状に皮膚の皺があらわになっていますが、原因はマラセジアと言う酵母感染症です。この酵母が感染すると頑固な痒みが発生します。
●耳に広がる炎症
同じく耳にもマラセジアが大量に繁殖してかゆみを発生しています。
●顎下に広がる炎症
顎の下、唇にも同様に赤く炎症が広がっています。
●結論
この酵母の基礎疾患は、アレルギーが関与していることがほとんどです。この酵母を除去しても、1次原因であるアレルギーを治療していかなければ何度も再発を繰り返します。
その治療は、炎症を抑える薬、シャンプー、サプリメントなどがありますが、一番安価で効果的なのがステロイドです。しかし、ステロイドを長期に安易に使用することで、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、感染症などの副作用が発生します。ですから、私はほとんどステロイドを使用せずに遺伝子にあった食事管理と陰陽を考えた食事処方を行うことでカバーしています。
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猫の片側下顎骨骨折 [News]
●もも、猫、10歳、
外で紐でつないでいたところを犬に襲われたそうです。その直後から顎が横に移動したまま、口が閉じなくなってしまっった様です。竹原の先生からの紹介で来院されました
●レントゲン撮影
頭部のレントゲンを撮影すると骨折していることが分りました。下顎の下側に骨折した小さな骨辺が見えますか?
●顎の固定
下顎骨の奥が骨折のため、しばらく動かすことができません。歯の上下を固定して、治癒を待ちます。しかし、あまり長期に行うと関節が固まり、筋肉も萎えてしまうので、その匙加減が重要です。
●胃瘻チューブ
口の固定が必要になるため、胃にチューブを装着しました。約1カ月間安静に願います。
●2度目の検査
顎の位置がほぼ正常に復していたので、固定を外し唇を縫合しました。関節を動かしながら開口制限を行うことで機能回復を計ります。飼い主さんは、可哀想だから早く早くと言われますが、今しばらくの我慢です。
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犬の大動脈血栓塞栓症 [News]
●突然の事でした・・・・。
柴、14歳、♂、大(だい)
突然、後ろ足が立たなくなり来院されました。少し前からきになっていたそうです。足先を摘まんでも痛みを示しません。我々が良く遭遇するのは、椎間板ヘルニアによる神経圧迫です。まず、その病気を一番に疑いました。しかし、突然でありながら筋肉の硬結と腹部の緊張感もありません。落ち着きがなくかなり痛がっている様子です。
触診を進めると後ろ足の足先が冷たく、爪の色が悪いことに気がつきました。股の動脈を触ると左は弱く、右は感じません。念のために爪を切断しましたが出血しません。
●原因
太い大きな血管に血栓が閉塞する状態を大動脈血栓塞栓症と言います。猫では心筋症で最も多く認められますが、犬では副腎皮質機能亢進症、腫瘍、敗血症、蛋白喪失性腎症などが考えられます。
●治療
血栓溶解剤と抗凝固剤を使用し、血液を固まりにくくします。そのモニターとして活性トロンボプラスチン時間を2倍程度に延長させながら調整していきます。
●経過
3度閉塞を繰り返しましたが、現在は、皮温ももどり、歩行もほぼ通常通りになりました。上記の検査を定期的に観察する必要があります。そして、これから原因追究を行います。