News
2023年04月03日(月)
犬の会陰ヘルニア2 [News]
●レイ ダックスフンド 12歳 ♂
皆さん見おぼえがあるレイちゃんの再登場です。(記事二つ前)
3年苦しんだ会陰ヘルニアの術後はとても順調でした、
抜糸後1か月して今度は左側のお尻の膨らみが少し気になってきました。
術後3か月してから改めて左側の手術を行う計画を立てました。
●膀胱の脱出
二日前から
「どうも尿がでていない様で元気がない」と、、、、
早朝に来院されました。
超音波で確認すると膀胱が飛び出ている状態が分かりました。
尿道カテーテルを挿入し排尿処置を行い、
早めの手術予定を立ててご帰宅いただきました。
落ち着いたのも束の間、その日の夕方に悪い状況が訪れました。
午前中と同じ状態で膀胱が飛び出し、
今回はカテーテルが挿入できない状況までに陥っていたのでした。
午前中と変わり全身状態も悪化、
手術を急がねばなりません。
●緊急手術
外来をできる限り早く済まして、夕方から手術に入りました。
ヘルニア穴はビー玉大の大きさで
完全に膀胱と一部組織が挟まり血液の通わない
虚血状態でした
膀胱の色は既に変色して黒くなっていました。
血行が回復し組織が再生されることを祈って
そして、壊死により穴が開けば直ぐに対処する覚悟を決めて
祈る思いで腹腔内へそっと戻しました。
●手術終了
膀胱の状態を憂い、
そして無事に回復することを祈りながら終了しました。
●10日後
無事に抜糸が済み、膀胱のトラブルも発生しませんでした。
本当にめでたしめでたし☺。
13時29分