院長コラム
2008年10月27日(月)
おふくろの味「ゆるり」 [院長コラム]
今回は、私のお気に入りのお店を紹介します。
島根県、美郷市の「ゆるり」さんです。
医食同源、地産地消を常日頃から、周囲にアピールしている私ですが、こだわりを持ったプロに出会えました。遠方ですが、温泉の帰りには、必ずお邪魔しては、至福の時を過ごしています。この素晴らしい「ご縁」に感謝です。
●以下、「店主の独り言」をご紹介します。
40数年料理人をして参りました。
その間いろいろな旅館やホテルの料理長を勤めてまいりました。
一度に大量の料理を提供するには、まず食材の確保をしなくてはなりません。そのためには、ハウスで栽培された季節感のない食材は、冷凍食材をつかい経営効率を重んじるあまり、人件費の削減ならび、加工食品を使わざるを得ない状況にありました。
また、化学調味料をふんだんに使用して簡単便利に食事ができる今日ではありますが、果たしてこれでいいのかと疑問に思う日々を過ごしておりました。
昨今、若者の間に現代病と称して骨そしょう症、アトピー等の病気をもったものが多く、また、家庭や学校で「キレやすい」子供が急増するなどの問題がニュースで取り沙汰されているのも見るにつけ、毎日の食事とは無関係ではないのではないかと思うようになりました。
●野菜と漬物のお寿司です。
このタイプのお寿司は、こちらで初めて戴きました。「う〜ん。美味い!」
待ちきれなくて、撮影するのを忘れていたので、刺身が少なくなっています。
ゴメンナサイ。
●地元のワサビです。
ワサビ好きな私にとって
天然ワサビは、最高!
料理は、ほんの一部です。
私が一貫して言い続けてきたことは、「いかなる料理人もおふくろの味には、絶対勝てない」ということです。長い年月をかけて受け継がれてきた日本の食文化を育ててきた「おふくろの味」をもう一度見直したいと思いました。
得てして、我々料理人は、見た目をきれいに見栄えよくとか、限られた時間の中で料理を仕上げるために、効率的に手を抜くことを考えがちです。その点おふくろは、一晩かかって豆をことこと煮たり、朝早くから新鮮な野菜を畑から取って来て冷たい水で洗って、下ごしらえをするなど、我が子に愛情を惜しまずに料理を作ってきました。人間形成の上で、食事は大きな役割を担っています。どのような食事をとることが、人間が健康で幸せに生きられるかを追求してたどりついたのが「おふくろの味」です。
私もあと何年現役で包丁を握ることができるかわかりませんが、最後は料理人として納得のいく仕事をして、包丁を納めたいというのが私の願いです。
空気と水がきれいで、旬を感じて味わっていただくことのできる食材が豊富な場所をずっと探していて、最後に選んだのが、この美郷町でありました。
この静かで自然豊かなこの土地において、もう一度料理人として原点に立ち返り、素材の持ち味を活かし、心を込めて作った料理を召し上がっていただく事が私の幸せでございます。
●白子とシシトウです。
とても大きなシシトウは、
食べ応えがありました!
こちらも既に少し戴いた後です。
スイマセ〜ン。
●からし味噌。
お土産に「からし味噌」を買いました。
今日から、ご飯と一緒に戴くのが
楽しみです。
●「ゆるり」 島根県美郷町
昼 1575円〜
夜 3500円〜
0855-75-0607
とても綺麗な奥様に接客してもらえます。★★★
09時39分