院長コラム
2008年12月03日(水)
消化器病セミナー [院長コラム]
●12月2と3日 福岡県博多
アメリカ、テキサスA&M大学の小動物内科、外科准教授、Dr.Steinerの「消化器病」セミナーが福岡で開催されました。
テキサスA&M大学は、アメリカでも上位5位以内に入るとてもレベルの高い大学で、優秀な教授陣が揃い、日本でもしばしばテキサスの講師を招いて講演がおこなわれます。
今回のセミナー内容は、以下のとうりです。
●慢性下痢の診断
●肝臓疾患
●膵炎の診断と治療
●膵外分泌機能不全
慢性下痢は、約13種の原因から絞りこむ必要があり、一つ一つを丁寧にご指導いただきました。今まで当院では、内視鏡検査(胃カメラ)の際、人間の胃癌の原因で有名なピロリ菌の検査を必ず行っていましたが、犬、猫では、人間の様な問題を生じないとの情報をいただきましたので、今回からこの検査は中止することにしました。
肝臓は、慢性肝疾患が多く、原因は@炎症A感染B腫瘍C中毒D脈管性E代謝性Fその他に分類され、最終診断は、肝臓組織を取って検査するのですが、当院で行っている腹腔鏡での病理診断の大切さを再認識しました。
膵炎は、なかなか診断が難しく、我々もいつも悩まされる疾患ですが、近年新しい検査法が開発され、精度も感度も高く、その検査の大切さを学びました。
いつもセミナーに出席する度に多くの情報を戴きますが、今回は、特に当院が5年前から力を入れている腹腔鏡による肝臓、すい臓の組織検査の大切さを再認識でき、嬉しく、そして、力強く感じました。
21時18分