広島県呉市「石崎動物病院」

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2010年06月30日(水)

揃って脾臓摘出になりました。 [News]

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手術翌日、元気です!

●ビリー ダックス 
以前から痩せてきたのが気になっていたそうです・・・・ここ数日急に元気が無くなり来院されました。
虚脱状態で体温低下。血液検査で明らかな貧血があります。腹部を触ると塊様の物がわかります。超音波検査をするとお腹の中で出血している様子。急ぎ手術をお薦めましましたが、飼い主さんの心が決まらず、1日待つことになりました。

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●緊急手術
翌日、飼い主さんの思いが決まり、手術をすることになりました。本来ならば前日に直ぐに手術すべきでしたが、そんなことは言っておられません。急ぎ、術前準備を施し輸血の準備を整えて麻酔に入りました。

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●脾臓の腫瘍
すでに破裂していましたので、お腹の中に出血があります。お腹の中の脂肪の網が破裂部位にくっつき懸命に出血を止めようとした跡を認めます。その影響で癒着をはがすのに時間を要します。おおきな脾臓をお腹から出すときには、血圧の変化、また不整脈が出現することがあるので、慎重に行います。

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●精査
手術中に一時血圧が低下し急ぎ対応。摘出後、お腹の中に転移がないかそれぞれの臓器を検査します。腎臓、膵臓、胃、腸、肝臓に肉眼的転移所見は無く一安心。

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手術翌日、元気です!

●りりー ダックス 
突然、痙攣様の症状があり一時預かりしました。色々と病気を探る検査をしている時に、超音波検査で脾臓の異常所見が目にとまりました。かなり大きな塊が見つかり、今にも破裂しそうなので緊急手術を決めました。

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●手術
まだ、脾臓が破裂していないので、癒着はありません。ビビと比較して、手術はスムースに進みます。小さな血管は、超音波メスで閉鎖そして切断しながら進みます。この機材を使用すると手術時間が短縮されます。

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●精査
ビビと同じく転移が無いか各種臓器を精査します。
リリーは、超音波検査と血液検査で肝臓の異常所見があったので、この際一緒に肝臓の検査(組織検査、胆汁検査)を行いました。

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癒着のないリリーの脾臓

●教訓
今回ともに脾臓に問題のあった二人は、偶然同じ日に手術することになりました。あまり病院と縁がなかったビビの脾臓は破裂。一方、普段から我々と接する機会が多いリリーは、破裂の手前で発見されました。


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破裂して癒着したビビの脾臓

「検査をすると悪いところが見つかるから嫌!」と言われる飼い主さんもいらっしゃいますが、常日頃から検査をこころがけると今回のリリーの様に大事に至らないで済むことがあります。 腹腔内腫瘍は、大きくなって他の組織を圧迫するようにならないとなかなか発見ができません。定期的な超音波検査を行うことが大切です。

くれぐれも定期的な検査をお忘れなく!


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08時33分


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