広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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2010年10月19日(火)

いつもの緊急手術/もっと早ければ・・・・。 [News]

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●突然の虚脱
腹部を超音波検査したら出血と腫瘍らしきものが見えるということで、他院よりご紹介戴きました。確かに、お腹には巨大な塊らしきものと、腹水があると思いました。血液検査では、重度の貧血があり他の検査から考察して、突発の臓器破裂が疑われ、緊急で腹部切開手術を決断しました。

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●案の定
開けてみると腹部一面は血液で覆われ、その中心に大きな人頭大の腫瘍が居座っています。そこらじゅうに癒着しているので、まずは癒着を剥がすことから始めました。
十二指腸と膵臓にも癒着していました。膵臓は慎重に剥がし、腸の一部は腫瘍と一緒に切除して腸をつなぐことにしました。幸い切除後の血液供給は良く、腸の色は正常で血圧もしっかりしてます。

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●人頭大腫瘍
腫瘍は凄く大きく、こんなになる前に何故もっと早く見つけれなかったのかと悔やまれます。

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●肝臓
この出血の大元は、この肝臓から発生した腫瘍からでした。上記の腫瘍と同時に肝臓を部分切除しました。

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●覚醒
麻酔の覚めも意外に早く、手術中に血圧が下がることはありませんでした。心配なのは、術後の膵炎と重度の貧血と慢性肝炎と思われる肝臓です。ここまで重度なケースでは、手術をするかどうか、ためらわれますが、術後数年を楽しく生きるケースもあります。今回は、止血を行わなければ死亡してしまう状態でしたので手術を選択しました。
元気を取り戻し、美味しく食事を戴き、飼い主さんとの楽しい一時が過ごせれば幸いに思います。


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10時50分


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