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2010年12月29日(水)
口腔衛生の重要性 [News]
●歯周疾患は、全身性合併症(心臓、肺、腎臓病変)を起こすことがある侮れない病気です。歯石が蓄積するとそこに大量の細菌が繁殖します。その細菌が血液に乗って全身の組織へ運ばれ、心内膜炎、腎盂腎炎、慢性気管支炎などの原因になります。
●慢性気管支炎
犬の慢性気管支炎は、末端の気管分枝の平滑筋が肥厚して肺胞の空気が出せなくなる状態を言います。慢性となると完治はできず、生活の質を向上させる治療になります。
この原因の一つに、歯周病が関連していると言われています。口腔内の細菌が、血行に乗り肺へ、また、口腔内から直接肺へ感染する経路が考えられます。
●歯石の形成
歯垢が付着し、唾液中のカルシュウムとリンがにより歯石が形成されます。歯石形成により歯肉炎により歯ぐきが後退、歯石が接触する口腔粘膜の潰瘍化が起こります。歯垢には多くの細菌が含まれ、歯肉炎を進行させます。
●歯の管理
上記の状態に進まない様にするには、食事と歯磨きです。当院は、基本的に生食を勧めていますが、40%の方はドライフードと缶を食されています。生にすると生に含まれる酵素の作用で歯石が形成されにくくなりますが、それでも、食後の歯磨きが理想的です。
●口腔衛生の重要性
上記の内容より歯垢による細菌感染、その炎症による歯肉炎、歯肉炎による痛み、歯垢から歯石の蓄積、そして、歯肉縁下に歯石が入り込み歯の脱落と悪いことばかり起こります。できるだけ早い対応が必要です。
●まずは、我が家の動物の口の中を直ぐに覗いて見てください!
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09時38分