広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

News

RSS1.0


2011年10月18日(火)

心不全(僧房弁、三尖弁閉鎖不全)の経時的変化 [News]

●メル 11歳 チワワ ♂
「食事と病気にならない生き方について教えて!」と遠方からいらっしゃいました。以前心臓喘息?と言われて薬を飲んでいたそうですが、今は飲んでいないという情報もいただきました。身体検査で心臓の雑音(Levin2/6)が聞かれたので、レントゲンと超音波検査へ進みました。

●初日

画像(220x165)・拡大画像(640x480)
画像(220x165)・拡大画像(640x480)

●1年後

画像(220x165)・拡大画像(640x480)
画像(220x165)・拡大画像(640x480)

●2年後

画像(220x165)・拡大画像(640x480)
画像(220x165)・拡大画像(640x480)

●対策
人間であれば「心臓の弁」の交換をおこなうこともありますが、我々小動物分野では、心臓の弁の表面に変性を生じたものは、通常は進行をゆっくりとする方法しかなく、心臓薬を適宜飲ますことになります。
適宜とは、病状の進行に合わせ、レントゲンで心臓の大きさ、肺水腫の有無などを、超音波では、大きさ、収縮力、流出速度、逆流速度、E波などを測定して、心臓薬を選択します。早い段階で利尿剤などを処方すると心不全が進行することになるので注意が必要です。
末期に近づくと、肺に水がたまりやすくなります。常日頃の「心拍数」「咳」の状況を自宅でモニターリングし、異常があれば特に末期では駆けつける必要があります。
このメルちゃんも腹水貯留、2度の急性肺水腫で緊急処置後、回復した経験を持ちます。現在は、たくさんの薬をのみながら維持しています。正しく薬を飲んで、ゆったりと心地よい質の高い生活を目指し、長生きして欲しいと思います。


関連タグ :

16時12分


ページのトップへ

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

キーワードリスト

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]