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2013年09月04日(水)
犬の扁桃腺切除 [News]
●キャバリア モカ ♂ 5歳
「2年前から症状があったが、特に最近いびきの音が酷い」との主訴で島根県から来院されました。身体検査では、主訴の通り呼吸音が気になりました。他には、指の間、耳が赤く、歯石が中程度付着していることが気になりました。
●喉の観察
いびき様の大きな音を発するとなると@軟口蓋過長A口腔内腫瘍B扁桃腺腫大C小嚢反転などが考えらえます。中でも@の軟口蓋過長症がほとんどを占めます。しかし、犬種がキャバリアとなると、心臓病は有名ですが、軟口蓋過長の経験は過去にありません。とにもかくにも口腔内を観察させていただくために麻酔許可を戴きました。
●左扁桃腺の切除
開口するとまず目に飛び込んできたのは、左扁桃腺の腫大でした。そして、他に異常がないかを詳しく観察した結果、この扁桃腺が原因であると仮定しました。
扁桃腺腫瘍も考慮して、切除の際には大目に組織を切除することを意識しました。
●術後
術後3日目までは、まったくイビキが収まらず、次には鼻の中に問題があるのか?と次なる検査を検討しましたが・・・4日目以降は、寝ていてもどこへいるのか分らないほど、静かになった報告を受け、安心しました。
●病理結果
結果には悪性所見はなく、症状は治まり病理結果も安心できるものでした。遠方から来ていただいた甲斐がありました。
23時56分