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2014年03月10日(月)
猫の黄疸1 [News]
●嵐 ♂ 5歳ぐらい
「食欲元気がなく吐く」主訴で来院されました。体温40度、皮膚弾力低下、虚脱、口からの出血が見られました。
●黄疸とは?
嵐の身体検査では、明らかに粘膜の色が黄色に変化して、黄疸があることを物語ります。黄疸は、血液中のビリルビン(赤血球の主要構成成分)が増加して、皮膚や粘膜などの組織が黄色く変化した状態を言います。原因は、胆管閉塞、脂肪肝、肝腫瘍、胆管肝炎、肝臓関連性外の全身性疾患(寄生虫、ウイルス、薬物、毒素、内分泌)、外傷などが挙げられます。
眼の内側に位置する瞬膜(第3眼瞼)が黄色に変化しているのが分かります。
*自宅での黄疸チェック法として、皮膚の色よりは、結膜、軟口蓋(内上顎の部分)を観察すると黄色く変化する黄疸を発見しやすくなります。
●治療 2週間後
嵐は、上記の鑑別リストから除外診断を行い、胆管肝炎と診断しました。そして、抗生剤の投与を開始し、栄養給与は、鼻チューブによるサポートを行いました。一時は、瀕死の状況でしたが、当初のビリルビン値7.7が現在は、0.7に低下し、現在はもの凄い食欲が出ました。
*嵐君は治療が気に入ったのか、診察台の上から降りようとせずモミモミとご機嫌です。目が合うと「何かクレ〜」と訴えます。
13時55分