18歳マリ、Ohooo!オーマイガット! 「年寄物語」その1 [院長ブログ]
「年寄り物語その1」
●呉市内の先生より紹介で来られました。マルチーズのマリちゃん。「数年前より気になっていたが・・・様子を見過ぎてとんでもないことになってしまった・・・。」とのことです。
●お話を伺うと、18歳。聴診させていただくと心雑音!
お顔を拝見すると、「あらら・・・。」確かにとんでもない状態です。特大眼瞼腫瘍!
性格が激しく、触ることもできません。
しかし、この気の強さが、今日の長寿につながったと想像されます。それは、それで、感謝しましょう。
早速、手術日を予約し、それまで心臓薬を飲んでいただき、できるだけ安全に手術が行えるよう配慮しました。
●手術当日です。
腫瘍が瞼の8割を覆い、眼が見えない状態です。
今まで、瞼の腫瘍を切除してきましたが、こんなに大きなものは初めてです。
通常、瞼の1/3までであれば瞼の切除のみで、ほぼ元通りになります。今回は、余りに大きいので、頭から皮膚をもってくる計画を建てました。しかし、飼い主さんのご都合で、まずは凍結手術で、様子を見たいとのご希望でした。
●凍結手術の準備が整い、麻酔に入りました。腫瘍の状態をしっかりと把握後、炭酸ガスレーザーでの処置が良いと判断し、方針を切り替えました。
●10日後のスッキリ顔で〜す。
結膜充血もなくなり、ベッピン顔になりました。
今回の印象は「赤いリボン」と「目のでき物」が対称的だったことです。多くの飼い主さんが同じ傾向にありますが・・・リボンがついていることは、少なくともトリミングへ行っていると想像され、リボンを付けて可愛くする前に、でき物を取って、可愛くすることを優先していただきたかったと思わず思ってしまいました。(スイマセン)
とにもかくにも、綺麗になってよかったね。これから、20歳を目指して益々元気に長生きしてください! Toshi
乳歯遺残 [よくある質問]
眼内炎? [院長ブログ]
●イチゴちゃん 雑種猫 ♀ 13歳
<病歴>
1ヶ月前から治療(抗生剤とステロイド)を受けるが、良かったり、悪かったりでまったく目の赤みが取れないと当方へ来院されました。
<身体検査所見>
結膜充血、眼圧上昇、眼の中の構造が不明、フィブリン(線維)が堆積しているように見えます。血液検査では、著しいい炎症像があり、当日は39.8度と発熱がありました。(眼内感染を強く疑います!)他の所見は、腎萎縮、栄養状態がやや低下、歯石(2+)でした。
●以前に目を怪我した経験があり、最近では、食欲が半減、時々発熱を繰り返すとのことでした。超音波検査を行いました。眼内構造に異常がみられレンズも不明であることから、麻酔下で角膜切開をして探査することにしました。
●眼底から出てきた膿の塊です!レンズは脱臼して、眼底深くへ落ちていました。眼内内容の一部は細菌培養検査へ提出しました。
●眼内より摘出された内容です。膿、前嚢カプセル、レンズ、ぶどう膜など。
●原因は、たぶん以前に怪我をして、その怪我から眼内に感染が起こり、今回の眼内膿瘍につながったと考えられます。猫ちゃんの場合には、眼に炎症産物が出現することがしばしばあり、多くの原因が「猫伝染性腹膜炎」であり、その症状の一つとして出現します。










