とったどー! [News]
●ランラン トイ・プードル 4歳
「桃の種を食べたがお腹を切らなければダメか?」とお電話がありました。
お話を伺うと「掛かり付けの動物病院では、内視鏡が無いので胃を切開して取り出さなければならないと言われるが何とかならんか!?」との内容でした。その為、島根県から台風の最中、来院されることになりました。
●超音波検査
触診で小腸、大腸を検査するも、桃の種らしきものは感じられません。次に超音波検査へ進み、胃の中を検査しました。すると桃らしき映像が見られ、胃の中に存在することの確信を深めました。確実に食べたことを再度確認して内視鏡検査へ進みました。
●消化管内視鏡1
胃カメラでおなじみの消化管内視鏡を使用して、胃の中をのぞきました。すると胃の出口である幽門部に「種らき物」が居座っているのが分かりました。
胃カメラにバスケット状になった鉗子を挿入して、種をそのバスケット鉗子の中に何度かの角度調整をしながら誘い込み、しっかりと把持しながら牽引します。
●消化管内視鏡2
桃の種を飲んだ以上、出すことができるのは道理ですが、種は縦と横で長さに違いがあります。鉗子で把持する時にはできるだけ縦に位置させなければなりません。ほど良い角度で把持できましたが、それでも、胃の出口である噴門部で苦労がありました。梅干しが胃を通過して外に出た瞬間、思わず「とつたどー!」と喜びの声が上がりました。
再度、カメラを挿入して胃壁の被害状況を確認します。所々に出血痕が確認されたので、胃粘膜を保護する薬を投与して終了しました。
●不幸中の幸い
梅干しの種であれば既に小腸へ流れこんでいたと思いますが、桃の種は一回り大きいので小腸へ流こむことができず、今回の内視鏡での処置が可能でした。お腹を切ることなく、釣りあげれたことは幸いでした。
よって、翌日から普通に食事を開始することが可能になります。
遠方より来ていただいた甲斐がありました。
めでたし、めでたし。
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角膜潰瘍 [News]
●角膜潰瘍
眼の表面に位置する角膜に傷が付くことを「角膜潰瘍」と言います。症状は「涙が出る、目が赤くなる、目をこする、まぶしそうにする、目ヤニがでるなど」です。
角膜の傷を検査するために損傷部の染色を行います。染色液で黄緑色に染まった部分が潰瘍で、浅い広がった範囲のもの、深く狭い範囲のものなどがあり、詳細は暗室で拡大しながら観察します。また、深さを見るためには、スリットランプを使用します。
<原因>
外部損傷によるものが最も多いのですが、眼瞼にできた腫瘤、逆まつ毛などでも傷がつきます。
<治療>
感染を防止する抗生物質、角膜の再生を促す薬、痛みをとる薬が処方され、約7日間で治癒します。角膜を刺激するものが排除されなければ、いつまでも潰瘍は続きますので原因除去が必須です。また、再発性の潰瘍(難治性角膜潰瘍)では、角膜切開を行う必要があります。
上記の症状を注意深く観察し、異常があれば速やかに!
ラグビーワールドカップ開催 [院長コラム]
●ラグビーワルドカップ in ニュージーランド
現在、世間は世界陸上で盛り上がっていますが、4年に一度のワールドカップが9月9日からラグビー王国ニュージーランドで開催されます。中学、高校とラグビー部だった私は、この大会を心待ちにしていました。ちなみに、私の戦績は、中学では愛知県大会優勝、高校では愛知県大会準優勝でした。憧れの高校全国大会である花園へ行けなかったことはとても悔いが残りました。
そんなラグビー少年であった私は、もちろん我が国を応援しています。高校卒業後、苦節30年「ズーーーーーと」日本チームを応援し続けていると、一勝しかできないジャパンの歯がゆさにさすがに疲れてきていたところでした。
しかし、今年は一番期待できるのではないでしょうか!元オールブラックスであるカーワン監督の元、将来を見据えた計画を立てながら取り組んできた強化に花が咲きそうです。トンガ、カナダに勝利し、そしてフランスにどれだけ迫れるかです。国の誇りを背負って死ぬ気で戦っていただきたいと思います。
皆さん、どうかジャパンの応援をよろしくお願いします。