犬のドライアイ(乾性角結膜炎) [News]
●13歳、日本犬、ヤマト、♀
涙が十分に角膜表面を覆えない状況を「ドライアイ(乾燥性角膜炎)」と呼びます。その結果、角膜表面が乾燥して目脂(めやに)を排出したり、重症では潰瘍を生じることがあります。下の写真では、乾燥して膿で固まった右目と涙管を通って鼻に抜けた膿が固まった状況が見えます。
●流涙検査
瞼に試験紙を差し込んで1分間の涙量の測定をします。1分間で15mm以上が正常ですが5mmしかありませんでした。
角膜を覆う涙は3つの層(@脂A水分B粘液)から成り立っています。どの成分が不足してもドライアイになるのでその原因がどの問題かを探る必要があります。また乾燥によって糜爛、潰瘍が形成されることもあるので、合わせて検査が必要です。
●点眼開始から1ヶ月
点眼を開始して約一カ月が経過しました。途中で効果がみられなかったので点眼薬の濃度を上げて2週間が経過しました。
目脂が消え、潤いが戻り、綺麗な目にもどりました。