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2016年08月17日(水)
犬の食物アレルギーとアカラス感染症 [News]
●ボストンテリア ♀ 8か月
初めは股に始まった膿皮症(皮膚感染症)でした。ブドウ球菌の感染を抑えるために短期間抗生剤の処方を行いました。再び1か月後に皮膚を掻きむしると再び来院されました。皮膚の検査を行うと、寄生虫であるアカラスが見つかりました、アカラス症の治療を行うも皮膚の炎症が徐々に増悪しはじめました。
●悪化した皮膚病変
深刻な状況故に写真撮影をお願いする雰囲気もなく、改善後に飼い主さんからいただいた写真です。光が足らず見えにくい写真ですが、皮膚病変は顔から尾まで全身におよび、真っ赤にはれ上がり、感染症により膿が噴出し、一睡もできないほどの著しい痒みがあり、飼い主さんも動物もそれは、それは、大変な日々でした。
●途中経過
アカラス症の治療と並行して、アレルギーを検討しました。年齢的に考察して食物アレルギーを最優先して食物トライアルを開始しました。
●4か月後
食物トライアル中に皮膚病変が著しく増悪した結果、飼い主さんは何度も何度も折れそうになりました、診察の度に暗い顔を拝見することは、お互いに辛く憂鬱な日々が続きました。幸い我々の励ましに応じ、最後まで信じて通っていただき、おやつを含め指定した食物以外は何も与えないよう厳格に指示を守っていただきました。
すっかり綺麗になった現在は、飼い主さんとの笑顔に接することが何よりの楽しみです。
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21時54分