院長コラム
2009年03月18日(水)
整形外科学セミナー [院長コラム]
<3月17日/18日 晴れ Spring has come!>
二日間に渡り、整形外科学セミナ―がありました。
講師はテキサスA&Mの整形外科学教授です。整形というと筋肉質の男性を想像しますが、細身の穏やかな女性獣医師でした。
<内容>
●跛行診断
歩き方で問題のある患肢を探す方法です。
●前十字靱帯断裂
犬の膝の損傷で多い疾患で、膝の中の前方の靭帯断裂における新しい修復法でした。
●半月板の手術
膝のクッションの役割を担っている所ですが、十字靭帯断裂に伴い発生し、かなり断裂の事実が見逃されているようです。
●股関節の手術
従来の方法の復習でしたが再認識できました。
●膝蓋骨脱臼の修復
同じく今までの復習でしたが、もう少し積極的に膝の手術をお勧めすべきと感じました。
●骨関節炎の保存管理
中型犬以上に多い疾患ですが、思った以上に、減量が関節炎の発生を遅延させ、とにもかくにも減量が治療の多くを占め、ことさらに大切さを再認識しました。現在、アメリカでは、犬の減量薬が開発され、使用されているそうです。結構効果が出ているようです。
●低侵襲骨折整復術
骨折手術における、プレート固定を装着を、小さな切開創から行い、骨折部位を触らずに整復する方法を学びました。
以上。
新しいプレートも次から次に開発され、常に情報を入れておくことは大切だと思います。しかし、ついつい新しく派手な方法がもてはやされますが、その後、色々と問題がでてくることもあり、情報を豊富に入れ、慎重に手技を検討して、より良い方法でお役にたてればと思います。 Toshi
19時19分