院長コラム
2011年10月14日(金)
感動!「はやぶさ」の映画鑑賞 [院長コラム]
先週の日曜日に「はやぶさ」を映画鑑賞してきました。糸川英夫博士から受け継がれたロケット研究事業からこの度の探査機「はなぶさ」による「糸川」と名づけられた小惑星からのサンプルの採取は、夢のまた夢のような話で、日本の優秀な科学者の皆さんの絶え間ない研究と努力によるものであり、驚嘆すると同時に日本人としての誇りを持てる素晴らしい内容でした。
糸川博士は、実験が失敗しても、失敗とは絶対に言わず「それは成果だ!」と言ったそうです、失敗の積み重ねが経験となり成功を導き出す結果となるこの言葉は、とても印象に残り、力が湧いてくる言葉であると感心しました。
残念なことは、「はやぶさ」の歴史について触れられていないことでした。大東亜戦争で日本陸軍の戦闘機「一式キ43」は、昭和13年12月12日に初飛行に成功しました。後に隼(はやぶさ)と呼ばれるのですが、その設計主務は小山やすし氏で、補佐に太田稔、糸川英夫氏らが配置されていました。この隼は、抜群の運動性能と操縦性を持っていましたが、それまでの主力戦闘機と比較すると重いと誤った判断をされていました。零戦の活躍は有名ですが、この隼も零戦と同じエンジンを搭載し、寸法も同じでありました。速度は零戦が優れていましたが、特に燃料タンクに対する防弾に勝り、陸軍戦闘機の主力をなし、素晴らしい活躍をづづけ、祖国の栄光を担って戦い続けたのでした。この糸川博士にまつわる「隼」の歴史に一言も触れられていないことは残念で、先人の皆様の努力が受け継がれて、この度の成功があったことを認識し、心から感謝しなければならないと思います。
これも残念なことですが、ある大学の工学部の先生が嘆いていました。大学生の奨学金制度(15〜18万/月)は、全て外国人学生に根こそぎ配布され、日本人の学生には全くいきわたらないそうです。これでは、日本の若い可能性のある若者は根絶えてしまい、科学立国日本は近い将来消滅してしまうそうです。今後、日本人による偉業が期待できなくなることは、さらなる国力低下につながります。
早急に日本人の科学者を育てる制度改革に真剣に取り組まなければなりません。
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