高度最先端医療
動画 腹腔鏡による子宮蓄膿症摘出術 [高度最先端医療]
●子宮蓄膿症
子宮蓄膿症とは、子宮内に膿がたまってしまう状態です。
膿の主なる原因菌は大腸菌です。発情時に分泌される黄体ホルモンが子宮内膜の増殖を促し、その増殖を起こした内膜に陰部から侵入した菌が感染を起こすことが始まりです。
発情1カ月後から症状が出現することが多く、開放性の場合は、食欲、元気が軽度に落ちる低度の場合もあり、診断が遅れることがあります。飼い主さんが気が付く症状は、いつも陰部を舐めている、多飲多尿などです。閉塞性の場合は、症状が強く出ることが多く、発熱、食欲不振、嘔吐、脱水などが見られ、放置すると敗血症、DICなどに進行して死亡します。
●腹腔鏡下摘出術
手技は、通常の不妊手術と変わりませんが、余りに大きく膿がたまってしまった子宮の場合は視野がさえぎられてしまい、手術ができません。中程度に貯留した膿であればお腹の中での手術が可能です。通常の開腹手術に比べて傷口は当然小さくなりますので、腹腔鏡を使用することで痛みの軽減につながります。