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2013年10月04日(金)
犬の陰嚢前部尿道瘻設置術 [News]
●ロン ♂ 四国犬 14歳
そもそも、瀕死の状態で担ぎこまれました。著しい脱水、虚脱、皮膚にはたくさんの蛆が発生して、命の灯火がまさに消えようとしている状態でした。安楽死の選択肢もよぎりましたが、飼い主さんのできるだけのことをして欲しいとの希望で看護が始まりました。横たわった状態故に、数時間おきに体位の変更を行い、床ずれに細心の注意を払い看護士による毎日の手厚い看護により徐々に回復が見られました。その甲斐あり、1ヶ月もするとヨタヨタながらも歩行可能になりました。
●新たな問題点
入院中の検査で発見された一つに、尿閉状態に陥ることが分かりました。ペニスの先端から6p程の所に狭窄部位があり、自力での排尿が僅かしかなく、放置すると尿閉を起こしてしまうことが発見されました。狭窄の原因は、以前に膀胱結石が閉塞した経験があるようでした。内科的にアプローチを試みましたが、どうしても上手く排尿できず、膀胱炎が続きます。
●手術
止む無く、手術で閉塞尿道を回避して尿の排泄を導くことにしました。翌日より無事に自力排尿が可能になり、順調な経過をたどっています。切開部からの出血は暫く続きます。
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19時04分