北海道 薬師温泉 [院長コラム]
●ニセコ 薬師温泉
「ひなびた秘湯に行きたい!」と伝え、ホテルの方の情報から、薬師温泉へ向かいました!
緑がまぶしい奥まった道を羊蹄山に向かって進みます。
●薬師温泉全景
これが、薬師温泉全景です。外から見ると、温泉施設がどうなっているか想像できません。正面の白い建物に、販売機がありました。入湯券大人300円。
●玄関
古びた外観は、期待感が増します。
●スズメバチと北キツネ
「こんにちは〜!」
扉を開けて玄関にあがるも反応なし。
そのガラスには「スズメバチ」と「北キツネ」に対する注意事項が・・・・素朴な手書きの絵も気に入りました。「北キツネが靴を持って行きます」とは、北海道ならではで、とてもキュートです。
●ご主人不在?
もう一度「こんにちは!」しかし、誰も出てきません。
玄関を入るとすぐに入湯券を入れる籠がありましたので、とりあえずそこに入れて奥へ進みました。右手に進むと、食堂らしきテーブルに、ご親切にも下記のせんべいが各種用意されていました。もちろん無料です。「何か良い雰囲気〜♪」
●濁り湯
まずは、混浴の濁り湯へ!
電気をつけても薄暗く、恐る恐る足を入れると、かなり深い。さらに、足元はごつごつしています。湯船の深さは、十分に肩まで浸かれるのでこれは良い!
●足もと
湯船の足元には、ゴロゴロと石が置いて?ありました。
どうしてか分かりませんが・・・・初めての経験です。
●白湯
もう一つの湯船は、男女それぞれあり、こちらは透明な湯です。底から泡がぶくぶくと源泉が湧いてくるのがたまりません。
●感想
山の中にある、とても静かで素朴な温泉でした。
温度も適当で、約1時間ほど浸かりましたが、まだまだゆっくりしたい気持ちになる湯でした。最後まで、ご主人にお会いすることができず、お礼を言えずに帰ったのが心残りでした。(すご〜く、のんびりしているのですね〜。誰も居ないのは初めての経験でした)また、ゆっくりと訪れたい場所の一です。お世話になりました!
シロの皮フ移植完了。 [院長ブログ]
●「シロ」心開く。
何度も登場したシロちゃんでしたが、この度で皮膚移植が完了しました。
ノラのシロちゃんは、いつも、入院室から出す時には、猫パンチを食らわしては、「シャー!」と言っていましたが、最近は、ようやく我々に慣れて、飼い主さんと同じように、シロちゃんと呼べば「みゃ〜!」と言ってくれるようになりました。
●第3病日
この部分の皮膚は、柔軟性が無く、皮膚移植が必要になります。
●第20病日
今回は、パンチグラフと用いて再建することにしました。
●第36病日
移植したグラフトが広がり、上皮を形成します。
●第64病日
上皮の再生が終り、毛が生えて美しくなりました。
●お疲れ様!
長い治療期間でしたが、晴れてシロちゃんは退院となりました。骨折、皮膚も治り、末長く無事で、健康に過ごしてもらえることを、祈っています。
せっかく、心を開いてくれたんだから、次回会った時にも、「ミヤ〜♪」と答えてね!お疲れ様でした。
スタッフ一同
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突然の脾臓破裂と虚脱! [院長ブログ]
●セナ、突然元気なくなる
いつも、元気過ぎるセナが、突然大人しくなりました。
飼い主さんも直にその異常に気づき、翌日、夕方に来院されました。尻尾を振る元気はありますが、明らかに、いつもと別人のセナに変貌しています。
●超音波検査
触診にて腹部の異常を感じ、直に超音波検査を行いました。プローブを当てると同時に、目に入ったのは、腹水と脾臓の異常所です。下の約10cmの丸い塊が見られました。
●即、手術決行!
貧血著しく、血圧低下。出血が持続していると予想できます。
急ぎ、血圧を上昇させる処置を施し、全身麻酔に耐えれる身体に戻す作業を行います。「皆、急ぐぞー!」
そして、麻酔。(スタッフ一同、一番緊張する時間です)
●脾臓摘出
お腹を開けると、大量の出血があります。その出血をある程度吸引して、脾臓を慎重に取り出し、急ぎ切除しました。
最後に転位の有無を確認して、お腹を閉じました。
下の写真は、腫瘤でパンパンになった脾臓の膜が破れているのが分かります。脾臓は血管の塊です、これが弾ければ、大量出血が起こります。
●脾臓の全体像
尾側に大きな腫瘍が見つかりました。
手術中の細胞診で、悪性所見が見られましたので、急ぎ全摘出を行いました。
●大網に見られた小さな腫瘤
手術後の細胞診で悪性所見が見られ、転移?が予想されます。
●一日遅ければ・・・
お腹の中には、約2000mlの血液が漏れ出ていました。突然の持続出血により、ショック状態におちいり、来院時には、血圧も低下していました。
この出血が続いていてば、たぶん、翌日まで持たなかったと思います。
●翌日のセナ
翌日は、昨日の状態が嘘のようで、いつも通り、元気になって、精一杯、尻尾を振って迎えてくれました。
紙一重の手術でしたが、これまたいつも思うことは、特にゴールデン、ラブラドルの犬種は、7歳を過ぎたら、必ず、超音波検査を積極的に受診して欲しいと思うのです・・・。皆さ〜ん。進んで超音波検査を受けましょう!
また、この手の手術は、いつも夜遅くなります。いつもながら思うことは、多くの飼い主さんは、数日、あるいは、1日前には、異常に気づいているはずです。夜の手術は、体のホルモン分泌低下、スタッフの人数から言って、日中より安全性が低下します。ですから、手術は午前中に行うのがベストなのです。皆さ〜ん。異常に気付いたら、直に来院しましょう!
●術後5日目
飼い主さん曰く「物凄く元気で、いつもに戻りました!」嬉しい限りですが、この度、今回の大量出血における回復具合を調べました。血液を薄く引き延ばし、体がどのぐらい頑張って貧血を治そうとしているのかを測る検査です。
右の写真の青く大きな丸型が若い赤血球です。セナの骨髄が一生懸命頑張って、血液を増やそうとしている状態が分かります。
●病理結果
病理診断では、残念ながら・・・想像通りの血管肉腫でした。血管肉腫は、非常に転位率が高い(70〜80%)と言われています。
気になっていた大網の腫瘤には、転移がみられず、肉眼的に肝臓はとても綺麗でしたので「ホット」しています・・・しかし、油断はできません。これから、飼い主さんと一緒に「セナちゃん」の免疫増強に努め、長生きできるように頑張ります!






















