日本獣医三学会 [院長コラム]
●山下獣医師発表
この度、山下獣医師が島根県で行われた獣医三学会で発表を行いました。内容は「腹腔鏡下偽膜性腎嚢胞切除術の一例」です。腎臓周囲に偽膜を形成した猫に腹腔鏡を用いて、通常ならば10cmの切開が必要なところ、5mmの切開創3ヶ所で行うことができた。さらに、肝臓の異常を伴っていたため、本来10cm以上の切開が必要なところを、同じ切開創から肝臓を採取し検査を行うことができたという内容です。
我々人間も検査、手術において痛みが少ないに越したことはないのは言うまでもありません。今回の発表のように、腹腔鏡を用いて検査および手術をすることにより、従来の大きな切開創ではなく、小さな切開創から同様あるいはそれ以上の検査、手術ができることは、とても有意義なことだと思います。
●腹腔鏡検査および手術の欠点および利点
<欠点>
-費用がかかる
-人手が必要
-手技に熟練を要する
<利点>
-痛みが少ない
-回復がはやい
-臓器の乾燥が少ない
-同時に多臓器を小さな創から観察、手術ができる
-術後に切開創からの臓器脱出の心配がない
●山下獣医師感想
腹腔鏡検査および手術は、必ず皆様にお役に立てるシステムであることを確信しております。これを機会にもっと、もっと適応例の範囲を探り、皆様のお役に立てるように精進してまいりますので、ご期待ください。
膀胱結石 [院長ブログ]
●アミ 5歳 シーズー♀
●主訴
「今朝から尿が出にくい」とのこと。さらに、3〜4日前にトイレに石の様なものが出ていたと聞きました。
●超音波検査
早速、尿検査と超音波検査へ進みました。超音波検査では、結石が存在するとその下にシャドー(影:黒いライン)を引く特徴所見を認めました。尿検査では、尿の沈査で白血球、赤血球、多くのストルバイト(リン酸アンモニュウム結晶)が見られました。結石にも食事療法で溶解できるものとできないものがあります。
●ストルバイト結晶
今回の結石は、食事で治療できるタイプでしたので、早速処方を始めました。上の写真は、発見当初。右の写真は処方20日後のものです。「ずいぶん小さくなりましたね。」
●処方39日後
結石が小さくなり、尿として排出されたことでに数も減りました。頑張って処方食を継続してもらった成果がでました。もう一息です。「1ヶ月後の検査が楽しみですね!」
関連タグ :
動物愛護センターから、こんにちは! [お仲間紹介]
ウメコ 3ヶ月 ♀ 日本犬
●性格
とってもびびり。
庭では元気に走り回っているのですが、一歩外に出ると怖くて動けなくなります。初めてのことが怖くて、お皿も首輪も新しい物にすると、慣れるのに時間がかかってしまいます。
初めてベランダに出た時も、怖くて植木鉢の中に入り込んで出てきませんでした。土の上が一番落ち着くようです。普段はおっとりしているのですが、ウサギのぬいぐるみを与えると振り回してまるでライオンのように豹変します。
●特技
まだ3ヶ月だけど、お座り・お手・ジャンプができます。
●エピソード
動物愛護センターで見るだけ予定で出かけましたが、ウメコを見た瞬間に、連れて帰ろうと決めました。他の子犬が足もとに寄ってくる中、ウメコは一人奥に引っ込んでいて、一番痩せていました。そんなウメコを放っておけなくなったのです。連れて帰えると、庭の梅の木がお気に入りのようで、その周りで遊んでいました。だから名前を「ウメコ」にしました。
●飼い主さんから一言
健康で長生きしてください。お外に散歩に行けるように、除々に慣らしていきましょうね。








