広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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有難う!金剛丸。そして、安らかに。 [院長ブログ]

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震災では、発生翌日から仙台市で捜索に当たり、瓦礫で脚を怪我してもひるまず、海中も泳いで捜索にあたったそうです。帰宅後、その疲れが影響したのか体調を崩し、残念ながら急性肺炎で亡くなりました。優れた才能を持つ金剛の死は、国にとって大きな財産を失ったと同じです。東北では自衛隊始め、消防、警察、海上保安庁の皆様は、必死に献身的な支援活動を続けています。その中には、犬の金剛丸も人間のために必死に救援活動を行っていたという隠れた偉業を、我々は決して忘れてはならず、国民皆で感謝しなければならないことを気づいて戴きたいと思います。
有難う金剛丸、安らかに。

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続)突然の顔面腫脹、実は・・・・。 [院長ブログ]

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●6歳 茶トラ ♂
突然、顔面が腫れてきたと来院されました。
誰が見ても分かる腫れです。突然となると、外傷による血腫、虫刺され、アレルギーなどが考えられますが・・・・。穿刺して調べると内容は大量の血液でした。凝固異常も考慮して検査を行いましたが異常はありません。
検査結果は、赤血球のみで異常な細胞は見当たりませんでした。外傷による皮下出血と想定し3日間の観察を行って戴くことにしました。

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●数日後、一旦縮小したが再び腫れてきたと言われるので、麻酔下で精密検査をすることにしました。
レントゲン撮影をすると、骨は下押し上げられ溶解している像が見えました。これは、まず腫瘍であることが考えられます。

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●検査切開
次に検査のために腫瘍の一部を切除することにしました。壊された骨を除去すると大きな腫瘍があらわになったので、切計画に切り替えました。大きさは、約5cm×3cmで、鼻腔内にぎっしりと詰まり、鼻腔構造は全て破壊されていました。

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●術後
目で見える範囲の全ての腫瘍を取り去り、廃液チューブを二本装着しました。

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●腫瘍の一部
多くは吸引切除したので、これは一部です。病理検査へ送り、結果を待ちたいと思います。内容から良性腫瘍ではありません。腫瘍の病理結果から飼い主さんと今後の事をじっくりと考えながら、放射線療法も含めて、トラちゃんにとって最良の方法を選択していきたいと思います。
●術後3日目
術後は食欲も旺盛で、元気だそうです。


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●脱走
術後4日目に顔のチューブをつけたまま脱走してしまいました。帰ってきたのが2週間後、しかし、チューブも傷口も無事でした。皆様ご心配をおかけしました。

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●抜糸7日後
みるみる内に、鼻の一部が腫れてきました。
食欲、元気に変わりはありません。

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●抜糸から三週間後
全体が腫れて、呼吸がしにくい状態におち入り、熟睡できない夜が続きます。また、くしゃみと共に鼻血が飛び出す様に変化してきました。匂いが嗅げないので食欲が落ちてきています。飼い主さんと話し合って、リンパ腫に感受性の高い放射線療法を山口大学でお願いすることにしました。

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★放射線療法2回目
CT検査では、鼻腔内全域、そして腎臓への転移が見つかりました。僅か2回で、腫瘤は80%消退し、呼吸も楽になり鼻血も止まり、夜もゆっくり眠ることができるようになりました。

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★放射線療法5回目
腫瘍の膨らみは消え、CTでも腫瘍が見られないことを確認できました。残念ながら腎臓への転移部分がまだ消えていません。放射線療法は、体に悪いことは分かっていますが、この治療を行わなければ、著しいスピードの腫瘍増殖により呼吸困難が進行し、今日まで生存できなかったかもしれません。今後、放射線の副作用による白内障、腎不全が発生することも考えられますが、元気になって喜んでいらっやる飼い主さんと接し、正しい選択であったと思います。

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毎年定番の蛆の皮膚炎 [院長ブログ]

幸太郎 W.コーギー ♂ 6歳

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●随分と疲れた顔をしています。久しぶりに幸太郎を見ましたが、すっかり衰弱していました。脱水がで動けなくなっていたようです。

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●腫れ上がったお尻
冬毛が残ったところに尿がしみ込んでしまったようです。そこにハエが産卵して、たくさんの蛆が発生してしまいました。肛門周囲は、本人の口が届かないところですので、余計に進行してしまったようです。

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●蛆の穿孔創
小さく見える穴は、蛆により開けられたものです。蛆が皮膚組織を食べながら穴を掘り進むので、痛みは相当のものです。肛門からも沢山の蛆が発見されました。

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●蛆の寄生
確保した蛆は、約300匹!夏場になり、特に寝たきりの犬には、蛆が湧くことがしばしばあります。毛をかき分けて観察し、尿が付着した場所は綺麗に洗い流し、毛を短く刈り取り管理してください。

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●すやすやと・・。
処置後は、痛みがなくなり、いままで寝ることができなかったのでしょうか、「すやすや」と寝入ってしまいました。
蛆の皮膚病は熱射病と並んで夏の定番ですが、老齢犬で泌尿器に問題がある場合には、特に注意が必要です。ボケて泣き叫んでいると思っていたら、実は蛆が湧いていたというケースもよくあります。
夏場は、特に衛生管理に気をつけましょう!

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