猫の皮膚糸状菌症 [News]
●皮膚糸状菌症(皮膚真菌症)
皮膚糸状菌症は、カビが原因で発症します、人間の水虫と思っていただければ良いです。症状は、脱毛と痂皮です。
この皮膚糸状菌症は、カビの直接的な接触により感染し、また、抵抗力が弱い若齢猫や精神的・身体的なストレスの多い環境下で感染しやすくなります。つまり、皮膚のバリア機能を正常に保ち、ストレスの無い環境を作り出すことが大切になります。
●治療
基本治療法は、感染している患部周辺の毛刈りを行って抗真菌剤を塗布します。時に抗真菌シャンプーで全身を洗ったり、あるいは、抗真菌剤の内服薬を服用したりしますが、副作用の観点からできる限り全身投与法は避けるようにします。
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ご報告 [News]
●25年の尽力に感謝!
この度、長きに渡り勤務戴いた、岩森看護師が家庭の事情で一時休職となりました。飼い主さんからは「いつも優しく親切で話をじっくり聞いてくれる」と、特にお年寄りから良い評判をいただいていました。動物看護専門学校を卒業してからの付き合いですから、それは、それは、我々と多くの思い出があります。
広島から交通機関を乗り継いで、長時間の通勤時間にかかわらず、愚痴を言うことなく頑張ってくれました。不器用でしたが、真面目で手を抜くことなく責任をきっちりと果たし、当院の屋台骨の一角として頑張ってもらいました。
無くてはならない存在を失うことは寂しく、残念ですが、残された私達は、彼女の姿を思い出しながら少しでも近づける様にさらなる進化を目指す所存です。
今日まで、彼女と関わりのあった動物、そして、飼い主さんに心よりお礼申し上げます。感謝。
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犬の腸重積 [News]
●柴犬 14歳 ♂ ころ
血液一般検査では、蛋白質の低下、蛋白質の一種であるアルブミンの著しい低下のみが発見されました。低蛋白血症の原因は、@肝不全による蛋白合成不良A腎臓からの蛋白排出B食欲廃絶による蛋白摂取不足が考えられます。
よって、尿検査、エコー検査、レントゲン検査を行い原因追及にかかりました。
●エコー検査
小腸領域を調べにかかって直ぐに、腸管の異常が見つかりました。所見は、重責に特徴的な所見で、腸に囲まれた中に腸がある、まさに重なった映像が得られました。身体検査を詳細にできず、発見できていなかったことに反省です。
●腸重積とは?
腸重積とは、腸の中に腸が入り込んでしまう状態を言います。原因は、寄生虫、異物、腫瘍などですが、多くは1歳未満に見られ高齢での発生は稀です。高齢となると腫瘍が考えらえますが、肉眼的には腫瘍の発生を認めませんでした。念のために病理検査へ提出します。
●摘出した小腸
ダメージの有った腸管の一部を切除しました。一日休んでから食事を開始します。長期経過の為に低下した体内たんぱく質を急ぎ補給する必要があります。
●その後
入院7日目ですが、食欲は7割回復し蛋白質が徐々に上昇してきました。しかし、次に心臓の問題が控えています、心臓を早く落ち着かせて速やかな退院に向けて頑張ります!