広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

RSS1.0


膀胱鏡による犬の膀胱結石摘出と破砕 [院長ブログ]

●再々の尿道閉塞
犬の膀胱結石の成分は、およそ同じ割合で3つのタイプに分かれます。@ストルバイトAシュウ酸Bその他です。今回は、尿分析を行っても成分が不確実だったこと、また、沢山の小さな結石が膀胱内に存在するために3回の尿道閉塞を起したことから、飼い主さんの希望により膀胱鏡を使用した低侵襲結石除去を行いました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●超音波検査
腎臓、尿管および膀胱内の結石を観察する際には、超音波検査をルーティンに行います。今回は、尿道閉塞を疑ったケースで、尿道に閉塞する結石が二つ描出されました。この結石はフラッシュして一旦膀胱内へ押し込みました。

画像(330x246)・拡大画像(640x479)

尿道内の2個の結石を認めます。

●膀胱内の多数の結石
尿道に閉塞するとともに、膀胱内には多数の結石が存在していました。

画像(330x246)・拡大画像(640x479)

●膀胱鏡の利用
通常の開腹手術による膀胱結石摘出では、アメリカの専門医でも20%の取り残しがあるという報告があります。よって、取の残し防止に、膀胱鏡の使用は有益です。

画像(330x283)・拡大画像(405x348)

膀胱内の結石を把持するところ

今回は、多くの膀胱結石が存在したので、大きなものは摘出し、他は細かく砕いて排泄を促すことにしました。

画像(330x281)・拡大画像(432x368)

膀胱内の結石を砕くところ

細かく破砕後の膀胱結石

画像(330x273)・拡大画像(436x362)

●採取した膀胱結石
採取した結石は、分析検査へ提出しました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●術創
膀胱鏡を使用したため、皮膚切開創は5mmと1.5pの2か所で、膀胱切開創は5mm1箇所で対応しました。小さな切開故に痛みが少なく、翌日からは、痛みがないので、はしゃぎ回っていました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●治療
膀胱鏡処置前に、既に尿の細菌培養を済ましていました。ちなみに、人間における抗生剤の耐性菌出現率は、オランダで1%、他ヨーロッパでは、30-40%、日本は、70-80%です。国民が抗生剤を好み、副作用の認識なく、漫然と使用する故の現状です。適切な抗生剤を選択し、高容量を短期間に使用することがとても大切です。


関連タグ :

  一記事表示

犬のアレルギー性皮膚疾患 [飼い主さん感想文]

画像(198x237)

●チワワ ポッキー 5歳
石崎動物病院で振動療法を始めて2ヶ月になります。ポッキーは生後5ヶ月の頃、アトピー性皮膚炎と診断され、市内外の複数の病院で、インターフェロン、シャンプー療法、食事療法等の治療をしてきました。
県外のアレルギー専門医も受診したことがあります。最新のアレルギー検査で食物アレルギーと診断されたため、陰性の食材で手作り食を作っていましたが、改善せず、今年の夏にはステロイドを連続投与してもあまり効果がないくらい悪化しました。

食物アレルギーに効果が高い療法食にも反応していたため、獣医さんから、「免疫抑制剤や精神安定剤の投与も検討してみてください」とも言われました。
これ以上薬を飲ませたくなかったので、なにか他に治療方法はないか探していたとき、インターネットで石崎動物病院の事を知りました。

西洋医学的治療の限界も感じていましたし、ステロイドなどの薬を使った、その場しのぎの対処ではなく、根本原因を探り、少し時間がかかっでも、アレルギーを克服させたいと考え、受診することにしました。

当初、よくなってほしい一心から、複数のサプリメントやケア用品を使っていました。私なりにどれも厳選したものでしたが、化学物質が含まれていたようで、かえって害になっていたようです。環境面にもアレルゲンがあることもわかりました。


画像(330x247)・拡大画像(640x480)

波動測定でポッキーの体質に合うものをみていただき、食事は療法食から酵素が豊富な生食にし、アレルギー体質を改善するサプリメントも処方してもらいました。ステロイドなどの薬を使った時のような即効性はありませんが、少しずつ改善しているようです。治療をはじめてからは、ステロイドなど、薬は全く飲ませていません。気になっていたフードの添加物による悪影響も解消されました。

私自身も、先生から「お母さんから電磁波より強力な負のオーラが出てるよ!」と言われるくらい精神的に落ち込んでいましたが、診察の度、先生に話を聞いていただくことで、徐々に不安感も減り前向きになれました。
アレルギーで5年以上苦しんで来ましたので、よくなるまで少し時間がかかるでしょうが、これからもポッキー共々よろしくお願いします。 

山口県小郡の飼い主より


関連タグ :

  一記事表示

猫の急性膵炎2 [院長ブログ]

●ナナ 猫 13歳 ♀
「虚脱」の主訴で他の先生よりご紹介戴きました。
体温34.9度、血圧低下、虚脱の為、急ぎ静脈を確保し、点滴を行い入院戴くことにしました。一般血液検査では、特に異常は見られません。

●入院
当日、速やかに血圧を確保することができましたが、痙攣様症状が一度ありました。翌日は体温は37.9度、そして下痢が見られました。
3日目は、体温40.7度、食欲増進剤で食欲(+)。外注していた膵臓特異リパーゼの結果は膵炎でした。この検査の感度は79%、特異性は82%の検査です。継続する下痢は、初日の低血圧による影響か膵炎によるものかは不明でした。
5日目、食欲は旺盛になり、順調な経過です。体温も徐々に平温に近づいています。しかし、今回の発熱の原因は、感染症があったかも知れませんが不明です。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●まとめ
猫の膵炎は犬の様に特徴的な症状を示さないのが特徴です。
その中でも低体温(68%)、高コレステロール血症(75%)が数少ない症状です。犬と同様に脱水を取り、嘔吐を止めて、できるだけ早く経鼻チューブなどを装着して食べさせることがキーポイントになります。

  一記事表示

過去の記事へ

ページのトップへ

症例検索キーワード

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]