決意を新たに! [News]
犬の心不全と肺腫瘍 [飼い主さん感想文]
我が家の女王様ことミーちゃんは、18歳と5ヶ月のシーズー犬です。これまで、大分、長野県と色々な土地で生活してきました。8年前に故郷の広島へ帰って来てからも、大好きなドライブにお散歩と元気に過ごしてきましたが、目が見えにくくなり、健康状態と食事が心配で、体調管理指導も兼ねて動物病院を探していたところ、知人の紹介で石崎動物病院にお世話になることにしました。食事に関して驚いたのは、先生のお勧めは、なんとオオカミ食でした。つまり、遺伝子に即した体に負担が無く、体が喜ぶ食事を戴くという事でした。
当初は、もっぱら健康診断と食事の相談をしていたのですが、4年前に咳の兆候があり、診察を受けると、心不全と肺に腫瘍があることが分かりました。手術をするには高齢でリスクを伴うため断念しました。
子供の様に可愛がり、共に生活してきたミーちゃんです、寿命があるのは、頭では理解し、覚悟しているつもりでしたが、すがるような目で私を見るミーちゃんの姿を見ていたら涙が止まりませんでした。
手術以外に方法が無いのか悩んでいた私に、先生から振動療法を薦められました。治療は週に1回1時間程度で、数か月が過ぎた時点の検査では、心臓と肺の腫瘍がやや小さくなっており、残しがちだった食事は完食、散歩中引きずりがちだった足は改善し、近所の人に「最近調子よくなったみたい、眼が生き生きしてきたね!?」と言われます。これも治療のおかげではないでしょうか?
あの時の先生の言葉を信じて、治療をお願いして本当に良かったと思います。何より振動療法は、副作用が全くないのが安心です。石崎先生には「感謝の気持ちでいっぱいです。これからもこの治療を続けていきたいと思っています!」
どうぞよろしくお願いします。
石崎先生に感謝 飼い主より
膀胱鏡による犬の膀胱結石摘出と破砕 [News]
●再々の尿道閉塞
犬の膀胱結石の成分は、およそ同じ割合で3つのタイプに分かれます。@ストルバイトAシュウ酸Bその他です。今回は、尿分析を行っても成分が不確実だったこと、また、沢山の小さな結石が膀胱内に存在するために3回の尿道閉塞を起したことから、飼い主さんの希望により膀胱鏡を使用した低侵襲結石除去を行いました。
●超音波検査
腎臓、尿管および膀胱内の結石を観察する際には、超音波検査をルーティンに行います。今回は、尿道閉塞を疑ったケースで、尿道に閉塞する結石が二つ描出されました。この結石はフラッシュして一旦膀胱内へ押し込みました。
●膀胱内の多数の結石
尿道に閉塞するとともに、膀胱内には多数の結石が存在していました。
●膀胱鏡の利用
通常の開腹手術による膀胱結石摘出では、アメリカの専門医でも20%の取り残しがあるという報告があります。よって、取の残し防止に、膀胱鏡の使用は有益です。
今回は、多くの膀胱結石が存在したので、大きなものは摘出し、他は細かく砕いて排泄を促すことにしました。
細かく破砕後の膀胱結石
●採取した膀胱結石
採取した結石は、分析検査へ提出しました。
●術創
膀胱鏡を使用したため、皮膚切開創は5mmと1.5pの2か所で、膀胱切開創は5mm1箇所で対応しました。小さな切開故に痛みが少なく、翌日からは、痛みがないので、はしゃぎ回っていました。
●治療
膀胱鏡処置前に、既に尿の細菌培養を済ましていました。ちなみに、人間における抗生剤の耐性菌出現率は、オランダで1%、他ヨーロッパでは、30-40%、日本は、70-80%です。国民が抗生剤を好み、副作用の認識なく、漫然と使用する故の現状です。適切な抗生剤を選択し、高容量を短期間に使用することがとても大切です。