広島県呉市「石崎動物病院」

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犬の急性膵炎 [News]

●まろん ♀ 9歳 ダックスフンド
「突然、嘔吐が続き、昨日から動かなくなった」主訴で、他院の先生よりご紹介をいただきました。
まずは、身体検査で重度の脱水(粘膜乾燥、心拍増加、皮膚弾力の低下)があると思われました。
血液検査では、軽度の総白血球の増加、ALPの上昇、電解質の異常、CRP(急性炎症:6.9)の増加がみられました。
触診では、上腹部の痛みは感じられませんでしたが、急性膵炎と仮診断し膵特異リパーゼの測定と超音波検査を行いました。

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●超音波検査
腹部超音波検査では、膵炎の特徴的所見を認めました。
@膵臓の炎症(黒いところ)

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Aコルゲートサイイン(アコーデオン状のところ)

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●処置
ドイツ生体共鳴機による測定でも、同じく膵炎、痛みの存在、脳下垂体、視床下部などの異常を認めました、早速にエネルギー、経絡、膵炎、解毒、ストレスの周波数によるハーモナイズを行いました。また、痛み止めとして鎮痛パッチを貼付、水分補給および電解質補正に補液と絶食、絶水を行いました。

●3日目
水を与えても嘔吐、下痢もなく、元気も出てきました。血液の再検査では、電解質は正常に復し、急性炎症の数値も随分と下がりました(6.9⇒1.5)。飼い主さんから聞きていた良く吠える症状も出だしたので早々に退院いただくことになりました。めでたし、めでたし🌸🌸🌸

●注意事項
いつも、いつも、ジャーキーを沢山与えていたそうです。酸化した油の問題、そして、添加物らにより炎症を発生⇒続いて活性酸素が発生します、よって食事の正しい選択と中和は必須事項です。添加物は、人では年間一人平均9sを取り込むと言われます、我々の業界では当然それ以上の問題がありますが、多くの飼い主さんが、ドックフード、犬用おやつを絶対的に信頼、信仰し、また、含まれる物に無関心であることがほとんどであることが危険です。

安心安全で、陰陽、虚実、乾湿を配慮したそれぞれの動物に適した食事選びをご指導しています、その節にはご相談ください。


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猫の肝リピドーシス [News]

●クー 日本猫 6歳
主訴は「4日前からの嘔吐」でした。飼い主さんは脱水を心配してストローで水を飲ませていたそうです、しかし、飲ませながらも嘔吐は続いていました。食欲はありません。

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●肝リピドーシス
肝リピドーシスとは、飢餓状態に陥ると脂肪分解がおこり、その遊離した脂肪酸が肝臓の細胞にとりこまれ蓄積した状態を言います。特に肥満した猫では、原因にかかわらず、数日(2日)以上の食事摂取量の低下により肝リピドーシスの危険性が高まります。

●検査
血液検査では、黄疸と肝酵素の上昇、奇形赤血球の出現、凝固異常などです。
有効な検査は、超音波で肝臓を観察する、また超音波を用いて肝臓に針を刺して細胞を吸引、観察することです。
以下は、肝臓穿刺で得た細胞写真です。

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●治療
まずは、速やかに嘔吐を止めて、食事を給与することです。早期に栄養給与を開始すれば90-95%の回復が見込めると言われます。また、食欲不振におちいった基礎疾患(胆管炎、膵炎、炎症性腸炎、腫瘍など)を合わせて追究する必要があります。


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猫の慢性腎不全 [News]

●さくら ♀ 日本猫 17歳
慢性腎不全とは、猫の一番多い老齢期の疾患です。
腎臓が萎縮することにより腎臓機能が低下し、様々な症状が出現します。代表的な臨床症状は、多飲、多尿による脱水、貧血。食欲不振による削痩、嘔吐、下痢などです。血液検査では、血液量の増加(脱水による)腎機能関連値の増加(BUN、Cre、P、K)が特徴的です。

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復活した「さくら」は、まだまだ頑張ります!

さくらは、一時期血液量が9%まで低下しましたが、ホルモン剤の定期的投与により現在は37%を維持しています。また、膀胱炎を繰り返していましたが、現在は落ち着いています。慢性腎不全の治療が始まり、既に4年半が経過しました。

●尿検査と画像検査
尿検査に加えて腎臓の状態を把握するために、超音波検査で、腎臓の色、形、血行状態を調べます。また、尿管の閉塞を除外しておくことが必要です。

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尿の性状、比重、尿沈渣を調べます。

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●治療
慢性腎不全を治癒させることはできません。治療目的はいかに生活の質を保ちながら長く生きてもらうかです。検査、治療は以下です。

★貧血⇒ホルモン剤、鉄剤の注射
★リンの管理⇒リン吸着剤の投与
★尿毒症の管理⇒補液
★食欲不振⇒食欲増進剤、鍼灸療法、胃チューブ設置、歯石除去、
★膀胱炎の管理⇒尿検査、抗生物質
★嘔吐⇒制吐剤
★腎血流の増加⇒血管拡張薬、オゾン療法、漢方薬
★電解質の管理⇒カリウム調整薬、P吸着剤
★食事の管理⇒腎臓病食
★高血圧の管理⇒血管拡張薬
★尿中タンパクの定期測定⇒UP/C
★腎不全進行遅延⇒カルシトリオール
★水和⇒自宅での補液

上記の治療は、全て行うのではなく、個々の状態に応じて選択します。

●飼い主の協力
自宅での薬剤投与、輸液、胃チューブから食事管理などは飼い主さんの協力なくしてはできません。また、経穴にお灸をすることで血行が促進し、気を流すことで元気食欲が回復することが多々ありますが、これも自宅で治療を進める管理の一つです。慢性腎不全は治癒できない病気ではありますが、諦めずにきめ細かく管理することによって長期管理が可能です。共に頑張りましょう!

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お灸の道具


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