犬の膿皮症
●ヨークシャテリア バン 12歳 ♂
「昔から定期的に体が痒くなり、出ては引っ込み、引っ込んでは出る状態が長期に続く」主訴で来院されました。
体には、表皮小環が多数見られました。表皮小環とは、膿皮症の一つの症状で、黄色ブドウ球菌感染により形成された膿胞が複数融合し、円の中心に紅班、色素沈着が発生し、同時に円の外側に輪状に鱗屑(フケ)がみられる特徴所見を示します。
膿皮症とは?皮膚が細菌によって感染を受ける状態を言います。主たる感染菌は黄色ブドウ球菌です。対症療法としては、@抗生剤の投与A抗菌シャンプー療法B抗菌軟膏の塗布などです。しかし、原因を追究しなければ、再発を繰り返します。
膿皮症の原因の多くは、アレルギーであると言われます。稟告を詳細にとり、初発年齢、食事内容、生活環境、発生部位、犬種などからアレルギーを仮診断し、次に、アトピーあるいは、食物有アレルギーであるかを絞っていきます。食事アレルギー診断には、血液を用いる方法もありますが、新規蛋白質を投与して反応をみる「食物トライアル」を行うことが確実です。また、個人的見解ですが、このアレルギーを増悪させる根本原因には、電磁波障害、体の酸化、有害物質などが大きくかかわっていると感じています。
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