整形外科学セミナー [院長コラム]
<3月17日/18日 晴れ Spring has come!>
二日間に渡り、整形外科学セミナ―がありました。
講師はテキサスA&Mの整形外科学教授です。整形というと筋肉質の男性を想像しますが、細身の穏やかな女性獣医師でした。
<内容>
●跛行診断
歩き方で問題のある患肢を探す方法です。
●前十字靱帯断裂
犬の膝の損傷で多い疾患で、膝の中の前方の靭帯断裂における新しい修復法でした。
●半月板の手術
膝のクッションの役割を担っている所ですが、十字靭帯断裂に伴い発生し、かなり断裂の事実が見逃されているようです。
●股関節の手術
従来の方法の復習でしたが再認識できました。
●膝蓋骨脱臼の修復
同じく今までの復習でしたが、もう少し積極的に膝の手術をお勧めすべきと感じました。
●骨関節炎の保存管理
中型犬以上に多い疾患ですが、思った以上に、減量が関節炎の発生を遅延させ、とにもかくにも減量が治療の多くを占め、ことさらに大切さを再認識しました。現在、アメリカでは、犬の減量薬が開発され、使用されているそうです。結構効果が出ているようです。
●低侵襲骨折整復術
骨折手術における、プレート固定を装着を、小さな切開創から行い、骨折部位を触らずに整復する方法を学びました。
以上。
新しいプレートも次から次に開発され、常に情報を入れておくことは大切だと思います。しかし、ついつい新しく派手な方法がもてはやされますが、その後、色々と問題がでてくることもあり、情報を豊富に入れ、慎重に手技を検討して、より良い方法でお役にたてればと思います。 Toshi
実習生 獣医師の卵 [実習生感想文]
●実習生感想文
2日間の短い間でしたがお世話になりました。貴重な内視鏡の手術を見せていただきとても勉強になりました。動物病院を見学したこともあまりなく、何もかも、初めて見ることばかりで、興味深く見学させていただきました。
居るだけで邪魔になった様で、ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。また、実習を受け入れていていただき、有り難うございました。
卒業後は、臨床獣医師を志しています。
今回の経験を将来に必ず役立てたいと思います。有難うございました。
<日本大学生物資源学部 4回生>
●院長感想
今回、特に東洋医学に興味を持って実習に来られましたね。可能であれば西洋医学を含めた、両方の良いところを取り入れ、全体的、局所的にアプローチできるスキルを養ってほしいと思いました。最後に良い獣医師になるには?と質問されましたが、「常に愛情を持ち、驕らず謙虚に、飼い主さんの話をよく聞いて、偉大なる自然の法則を尊重して頑張って欲しいと思います!」 Toshi
江田島高校のアイドル「タマちゃん」 [院長ブログ]
3月10日 朝一番
●緊急事態発生!虚脱、血圧低下、起立不能・・・。
江田島高校のアイドル「タマちゃん」が運びこまれました!
どうやら、交通事故らしくショック状態です。
急ぎ、血管確保を行い低血圧を改善します・・・。
血圧が戻り、少し落ち着いたところで、レントゲン撮影を行いました。
●骨盤骨折と心臓の形の異常を発見しました。
心臓は、心筋が厚く感じましたが、回復を待って再度検査する予定にしています。
骨盤は@仙腸関節脱臼 A恥骨結合骨折 B坐骨骨折でした。
●血液検査の結果は・・・。
貧血、白血球増加、高血糖、低アルブミン血症。
血液塗抹では、血液の寄生虫であるヘモバルトネラを発見、再生像は、盛んにあるので、この貧血は以前からの可能性あり。
●3月12日 雨
なんとか危険状態から脱した「タマ」ちゃんは、食欲がだんだんと出てきました。
まだまだ、問題点はたくさんありますが、まずは一安心。
皆のアイドルだけに、愛想が良く、直に病院の環境になじみました。
<タマの履歴>
昨年9月頃から、江田島高校に登場。
4人の先生で、とりあえず「タマ」と命名したが、本当は無名。
毎朝、学生さんを先生と一緒になって迎えるのが日課です。
いつも、頭を撫でてもらうために、下駄箱の上に居るそうな。
●3月14日 くもり
タマちゃんの食欲は、ほぼ通常通りになりました。
しかし、手術ができるまでの血液量には至りません。
もう少し、状態を良くしてから骨折の手術を行う予定です。
「みんな〜暫く待っててね〜!」






