蜂窩織炎(フレグモーネ) [院長ブログ]
●蜂窩織炎
蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、別名フレグモーネと呼ばれ、びまん性に広がる皮膚の感染巣のことです。蜂の巣のように見えることから「蜂窩」と言います。
穴がポコポコと開いているのが分かりますか?
この病気は黄色ブドウ球菌が感染する深部膿皮症です。病歴、掻痒の有無をチェックし、正しい抗生剤を選び、効果のある投与量を確立し、十分な投与期間を考慮することが大切です。時に抗菌シャンプー、バブル風呂などを併用することがあります。
抗生物質の投与で膿の排出が治まり、毛もずいぶんと生えてきました。このケースでは、コンクリートに囲まれた生活環境により患部の血行障害が重症化した原因と考えられました。速やかな環境改善が急がれます。
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ウサギの基底膜障害 [院長ブログ]
●基底膜障害
以前、猫でこの病気を紹介しましたが、兎では初めての経験でした。基底膜障害とは、角膜の上皮を支える土台の様なものですが、その上皮とその下の基底膜の接着が不十分であると、上皮が再生しても再び角膜潰瘍を繰り返す病気で「難治性角膜潰瘍」とも言われています。
このウサギのチェリーちゃんの場合、1ヶ月前から目をつむっていたそうです。
●手術
上皮と基底膜を接着させるための土台作りを行います。
●眼瞼縫合
角膜切開の後に、コンタクトレンズを乗せて眼瞼を縫合して終わります。約2週間後に上皮再生状況を検査して終了です。
私の犬と猫の経験では、8割が1回の処置で治りますが、2割が再度、この処置を繰り返す必要があります。過去に1例(柴犬)が完治しないことがありました。
どの動物でもいつまでも涙が出る、しょぼしょぼする、結膜が赤いなどの症状があれば、精密検査を受けてください。
術後の眼の抜糸ですが、犬、猫の場合は無麻酔で可能ですが、このチェリーちゃん、兎とは思えないほど気が強いので麻酔を行いました。
早く良くなると良いですね〜。
実習生感想文 [実習生感想文]
●アイペットワールド専門学校1年生 大家明也
この度は、お忙しい中、11日間と長期に渡り大変貴重な経験をさせていただき有難うございました。
実際、病院で実習させていただくと、学校では学べないことや、飼い主として病院に行ったときには分からないような事がたくさんありました。特に驚かされたのはオペの時でした、滅菌の大切さや麻酔時の動物の健康状態の確認の大切さなどを実感させられました。また、オペの助手や準備をしている看護士さんの動きを見ていると、何が今必要なのかなど先の事まで考えて動いていることがわかりました。
また、飼い主さんに対する説明も丁寧で専門用語などを出来るだけ使わず、分からないことは何度でも説明する様子や、飼い主さんと上手に会話し、問診をとる様子などを見て、看護士には人と上手くコミュニケーションをとれる事が必要な事も勉強になりました。
犬のフードの事や、腹腔鏡を使った避妊手術、オゾン療法など他の病院ではなかなか見られないことなど、自分にとって新しい考え方を教わった、とても良い経験をさせていただき有難うございました。
この貴重な経験をいかしてこれからも日々努力し、頑張りたいと思います。本当に有難うございました。






