マロ固まりました。 [お仲間紹介]
早速発見!お腹の腫瘤。 [院長ブログ]
●腹部超音波検査
前回の「脾臓破裂」の緊急手術で啓蒙させていただいたおかげで、早速腹部超音波検査を希望される方が来院されました。軽度の鎮静剤を使用し、30分後に検査に入りました。
超音波プローブを当てた瞬間、「いきなり出ました肝臓部における嚢胞らしきもの。」肝臓を隅から隅まで見ると内側左様に存在すると思われる嚢胞(正確には膿瘍かもわからない)を発見しました。続いて、脾臓、左腎臓、卵巣、子宮、腸骨下リンパ節、膀胱、小腸、右腎臓、胆嚢をくまなく検査しました。
●追加検査
肝臓の嚢胞らしきものが何者かを後日、腹腔鏡で検査を行う計画たてました。状況により肝臓の部分切除も選択する予定です。
「皆さ〜ん。しつこいですが7歳を越えたら腹部超音波検査を忘れずに!」
いつもの脾臓破裂ですが・・・・。 [院長ブログ]
●一刻を争い・・・・
当方は分院が大柿町にあります。昨日までご飯も盛り盛り食べて元気に走り回っていたコーギーが夕方からの虚脱で大柿分院に来院されました。「突然の虚脱、貧血、高齢、腹部腫大」から腹部臓器の破裂をうたがいました。本院での詳細な検査が必要です。また緊急手術となっても対応できないため、応急処置を施し、急ぎ本院へと向かっていただきました。
その後遅れること30分、「今朝まで元気だったが吐いた後に元気が急になくなった」とダックスフンドが来院されました。症状はよく似ています。急ぎ本院へ向かってもらよう伝えるも、飼い主さんは、高齢で足が悪く(犬も飼い主さんの杖である乳母車に乗せられて来院)連れていかれないとのことで、一刻を争うので我々が往診車の中で点滴を行いながら運ぶことになりました。
★分院の飼い主さんには、人手が急に減りご迷惑をおかけしたことをお詫びします。
●緊急手術
生憎、この日は第二音戸大橋が架かる日でした。朝から多くの人手が予想されていました。道が込み合っていないことを祈りながら進みました。幸い思った以上の渋滞もなく、先に出発されたコーギーの飼い主さんとほぼ同時期に到着しました。
しかし・・・・残念ながら先のコーギーは、既に車の中で亡くなっていました。清浄して飼い主さんにお悔やみ申し上げ、急ぎもう一人の患者さんを救命することに全力を注ぎました。
血圧が低下しショック状態でしたが車の中での点滴で少し表情が良くなりました。手術中は麻薬、局所麻酔薬を同時に投与しながらできるだけ吸入麻酔の量を低減し血圧に影響がかからないように配慮します。輸液ポンプを3台使用して個々のルートから薬剤を注入します。
●お腹は血の海
腹部を超音波で出血と腫瘤の確認を行い。緊急手術の準備を始めました。手術成功のカギは、血圧を下げないことです。
●血圧低下
手術中に一度血圧が低下しました。急ぎ、血圧を上昇させる薬剤を2種類追加し対応しました。
●手術翌日
ダックスの「空ちゃん、12歳」は、翌日には早速食べことができました。意識もしっかりしています。しかし、DIC(体のいたるところで起こる血管内凝固)の注意も怠りなく管理しなければいけません。
夕方には、我が家の犬と一緒に吠える様になりました。良い調子です。
●飼い主の皆様へ
目に見える出来物は、気づきやすいものです。しかし、お腹の中の出来物は、何か事が起こらないと気づかず、あるいは気づいた時には、緊急事態になっていることが多いものです。その状態を早期に見つけるためにも、何度でも言います!7歳を越えたら腹部超音波検査を受けましょう!







