広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

RSS1.0


猫の下眼瞼の扁平上皮癌 [院長ブログ]

●日本猫 19歳 ♀ シャチ
瞼の下に発生した皮膚病が始まりでした。細胞診で悪性所見を認め、瞼の切除をお勧めしましたが、年齢が年齢だけになかなか手術の許可をいただくことができませんでした。やっと了解戴いた時には、既に病変が大きく広がりをみせ、眼球を含めて広範囲に切除することを余儀なくされました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●手術
広範囲の眼瞼切除と眼球摘出を行い、首の後方から皮膚を転移して眼球部分を覆いました。飼い主さんには刺激の強い手術となりましたが、やむおえません。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●病理検査
検査結果は、予想通り扁平上皮癌でした。猫の眼瞼辺縁にみられる扁平上皮癌は、浸潤性があり、通常、白い毛を持つ猫の下眼瞼に形成されます。病理診断の報告では切除範囲(マージン)は完全でした、これより免疫を増強する治療に入ります。

画像(243x183)

●3ヶ月後
術後暫く調子の悪い日々が続きましたが、今は、食欲も戻り、機嫌も良く、毛も生えて落ち着きました。扁平上皮癌と腎臓の治療は、漢方薬とハーブを併用して暫く治療が続きます、20歳を目指して頑張りましょう! 

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

飼い主さんの努力に感謝

  一記事表示

猫の紐状異物 [院長ブログ]

●雑種 4歳 ♀
「内視鏡で異物を取って欲しい」のリクエストで来院されました。ハムを包む紐を飲み、一部は嘔吐で出たが残りがまだ存在するとのことでした。翌日に、レントゲンで異物らしくものを確認しました、しかし、気かかりな点は「腸が集まっている像」でした。「腸の集塊」とは、紐状の異物を飲んだ際に起こる状況で、消化管に入り込んだ紐が引っ掛かり、その張力により腸がアコーデオンの様に重なってしまう状態で、放置すると腸の血行障害、断裂が生じます。

●内視鏡処置
心配しながら、まずは内視鏡で胃内にアプローチしました。飼い主さんの言われる通り、胃のTV画面には網らしき物を認めました、大型鉗子で引っ張るも抵抗感があり、まったく動く様子がありません、無理に引っ張れば裂傷を生じる可能性があるため、開腹手術へ移行させていただくことにしました。

画像(311x234)

●紐に牽引される小腸
小腸内の紐と胃内に残る紐が引っ張りあい、アコーデオン状に集まっている姿が見えました。幸い太い紐であったために腸管の断裂は免れました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●紐のリリース
摘出後の腸には、多少のダメージが残りました。腸管が一部赤く変化しているところです。牽引状態が長時間に及ぶと生死にかかわる状況になります。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●摘出物
犯人は、まさにハムを包む紐でした。腸管のダメージが軽度であったため速やかな回復が望めます。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

私見ですが、猫に紐状異物による誤飲が発生するのは、猫の舌の中央には、尖った針状の返しがついているのが原因と思います。いったん紐を舐めだすと、手で引っ張り出すこともできず、後戻りできない状況に陥りるのではないかと思います。
猫ちゃんの側には、裁縫道具などを置かないよう普段から注意しましょう、そしてもし誤って飲んでしまっても、無理yり引っ張り出さないようにしましょう!


関連タグ :

  一記事表示

愛犬を救った治療 [飼い主さん感想文]

●ティアラ 13歳 ウエスティ ♀
我が家の愛犬、12歳の女の子です。
昨年6月に喉がジィジィと言っているのに気づき、かかりつけの病院で診察していただいたところ、老化なので仕方がないとのこと。何の手立てもなく諦めるのは不本意なので、違う病院へかかりました。診察の結果、気管支炎とのこと。2週間毎日通院しました。その後も2-3日に一度通院し、注射と薬で様子を見ていましたが、容態は「激しく身体を揺らしながら体全体で呼吸する」厳しい状態になり、最悪の覚悟をしなければならないと思いました。そんな時に、友達から「面白い療法を受けたよ!」と連絡がありました。その友人の子は2-3日間激しい下痢が続いていたのですが、その治療をしたら「その日のうちに普通の便になったよ」とのことでした。「我が子も是非してもらいたい!」とすがる思いで受診しました。

身体検査、血液検査をし、現在の状態を把握していただき、治療は振動療法を希望しました。まずは、身体の経絡を調整し、次に其々の臓器を調整して正常に戻してしていくものでした。友達の犬は元気になったという事実はあったけれど、これで元気になるの???と半信半疑でした、しかし、治療後には目が輝いてきた気がしたので、効果に期待できると予感しました。
問題は山積で、気管だけでなくあらゆる臓器が弱り、長期戦を余儀なくされるとのことでした。一方、薬の処方はなく、その後も余程のことが無い限り出されませんでした。そして、週に1度の振動療法が4ヶ月続きました。その間、先生からは食の大切さ、生活環境の見直しを教えていただきました。食事は先生のお勧めのもの、彼らが求める本来の内容に変えていきました。すると肥満だった身体がスリムになり理想体型に、そしていつの間にか毛艶も良くなっていることにも気づかされました。

今では振動療法は、1ヶ月から3ヶ月に一度続けています。あれほど元気がなかった我が子が、今では診察台の上で動き回る様になり、エネルギーが充実してきているのがしっかりと分るようになりました。何より元気に散歩もできるようになり、目の輝き、身体の動きを見て「元気になったね〜」と声を掛けてもらうことが多くなりました。
振動療法は、長い目で見る治療だと思いますが、我が家の愛犬がこんなに元気になっているのが効果の証です。
これからも石崎先生、お世話になります。どうぞ宜しくお願いします。

  一記事表示

過去の記事へ

ページのトップへ

症例検索キーワード

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]