広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

RSS1.0


犬の深部角膜潰瘍 [News]

●初診 DaX 6歳 ♀ りぼん
「眼がしょぼしょぼしている」と診察を希望されました。
左目の10時〜12時方向に深部角膜潰瘍、そして少し離れた所に毛細血管の新生が見られました。飼い主さんのお話しでは、同居の兄弟との喧嘩だそうです、喧嘩の際に爪が当たったことが想像できます。

画像(330x280)・拡大画像(352x299)

●3日目
潰瘍の急速進行がないか、検査に来院いただきました。潰瘍部は現状維持で、緑膿菌による溶解状態が無いことを確認して継続点眼をお願いしました。

画像(283x219)

●7日目
潰瘍周辺位存在した深部の血管新生(潰瘍を生体が治そうと周辺から血管が侵入してくる状態)が潰瘍部に到達しました。潰瘍の待ちわびた姿が分かります。こうなると急速に治りが進みます。

画像(311x262)

●14日目
血管の応援のおかがで潰瘍部分が修復され、ほとんど綺麗になっています。来院いただきながら、補充療法(コンタクトレンズ、第3眼瞼被覆術など)をおこなうべきかどうかを迷いましたが、今回のケースは血管新生の勢いがあり、血管の治す意思を感じたので、点眼薬のみで治療を行うことを決めました。

画像(330x225)・拡大画像(373x255)

  一記事表示

猫の膀胱破裂 [News]

●ミー 6歳 ♂
今朝8時に足に怪我をしているので見て欲しいとご連絡が入りました。飼い主さんは単なる猫同士の喧嘩で傷を負ったと理解されていましたが、拝見するとかなりの衰弱が診られ、嘔吐も伴っています。足の負った外傷は骨が露出するほど激しいので、膀胱破裂も想定して、急ぎ血液検査を行いました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

血液検査では、腹部に受けた衝撃から著しい肝臓酵素の上昇、尿素窒素の上昇が有り、腎臓破裂、尿管断裂、膀胱破裂のいずれかを疑い、緊急手術を準備しました。しかし、来院当初は、血圧の低下を伴うショック状態が見られ、直ぐに手術を行うわけにはいかず、先ずは急速点滴による血圧維持と疼痛管理を中心に開始しました。

●開腹手術
血圧が安定後、次に腹部を開けて泌尿器系を精査する計画をたてました。
開腹して破れていると想像して膀胱を探すも見つかりません、しかしお腹の中にはかなりの出血と液体貯留がみられます。精査すると破れた腹膜から足の筋肉の隙間に入っている膀胱が見つかりました!見事に膀胱の三角部(尿管が開口する部分)のみを残して膀胱がありません。急遽その膀胱の代わりの作成にとりかかりました。

画像(330x226)・拡大画像(363x249)

●切り出した空腸
距離的な問題をみたすのは空腸と考えられ、その一部の腸を切り出して袋状に形成することにしました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●膀胱の設置
切り出した腸の片側を縫合し、そしてもう一方を2本の尿管と繋ぎ袋状に作成しました。(青矢印)黒の矢印は、切除後縫合した空腸です。

画像(330x245)・拡大画像(419x312)

●はじけ飛んだ膀胱
筋肉の隙間から見つかった膀胱です。まん中の穴の部分が尿管排泄口のあった膀胱三角部です。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●今後
急遽作成した空腸代用膀胱により排尿が可能になり、尿毒症は回避され顔色も良くなりました。しかし、膀胱がはじけ飛んでしまう程の強い圧力を受けているので、その他の臓器の影響が心配です。今後の予後が生死を分けると思いますが、なんとか頑張って欲しいです!

画像(330x207)・拡大画像(462x290)

関連タグ :

  一記事表示

犬の舌腫瘍 その1 [News]

●ノア ♀ 14歳 ダックスフンド
以前、舌腫瘤を病理検査に提出した結果は、炎症性肉芽腫病変と診断が下り経過観察を行うことになりしたが、それから1年、よだれに血が混じり、食べたいけど食べれない、日に日に痩せてくるなどの主訴で来院されました。検査、状況に応じては摘出を考え麻酔を施しました。
今回の病変は、舌下側、口峡部に広範囲に広がり、前回とは性質が異なっている感があります。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●口腔内検査
口を開けてみると舌根部に大きな肉芽様腫瘤が目に止まりました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)
画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●舌側部
同じく舌側部左右、舌根部も腫れ上がり、塊状の病変となっていました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)
画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●摘出
術後の機能害を心配しつつ、舌根部から舌側部にかけてできるだけ左右を広範囲に切除しました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)
画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●縫合
摘出後は定法通り縫合しました。

画像(330x247)・拡大画像(640x480)

●術後
この度、飼い主さんは病理検査を希望されませんでした、悪性所見と仮診断し、先ずは@水の変更(還元電位の高いもの) Aミネラルの補給 B電磁波の除去 D生薬の処方 E食事の変更(化学物質、農薬、重金属汚染のないもの)を早速に開始しました。

術後3週間ですが、出血もよだれも治まり、舌の機能障害も順調で、術前は、落ち着きがなく虚脱していましたが、病院のテーブルで仰向けでくつろぎ、いつもの「ノア」に回復しました。


関連タグ :

  一記事表示

過去の記事へ

ページのトップへ

症例検索キーワード

  • お問い合わせ
  • スタッフ募集
  • 石崎動物病院の日々

検索

最近の記事

リンク集

powered by a-blog

[Login]