広島県呉市「石崎動物病院」

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2010年12月17日(金)

腫瘍摘出を急がなければならない理由 [News]

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●例)乳腺腫瘍
過去に何度か登場した乳腺腫瘍ですが、やはり他の腫瘍同様に高齢で発生が多く、我々の元に来た時には既に大きな塊を形成していることが常です。

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卵巣摘出とホルモン誘発性の悪性乳腺腫瘍の関係は、初回発情前では99.5%、1回目92%、2回目74%。それ以降(2.5歳)に対して効果なしと言われています。

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つまり、不妊術を行うのであれば2歳半までに。そして、同じ行うのであれば、最初の発情前(約6カ月未満)に受けることが効果的です。

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リンパ節と乳腺腫瘍


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●急ぐ理由
という訳で、肺への転移が見られる前に早期に摘出することが重要なことが分かります。年だからという理由で、いつまでも放置して最終的に大きくしてしまい、また、腫瘍が裂けてしまっ慌てふためいて駆け込むケースが多くあります。悪性腫瘍を大きくしてしまうと転移率が高まります。最終的に摘出するのであれば、安全な早い時期に切除することを心がけなければなりません。飼い主さんの決断が、大きく将来を左右します。

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●レントゲン検査
乳腺腫瘍に限らず、腫瘍を摘出する場合には、通常胸部のレントゲン撮影を行います。もし、レントゲン写真で転移像があれば、ほとんどのケースで手術を行いません。なぜならば、余命は数カ月です。残念ながら痛い思いをして腫瘍を摘出しても未来を望めないからです。

●早く見つけて素早く切除
若い時期に比べて高齢の手術では、当然リスクが高まります。肝臓障害、腎障害、心不全などが問題になりますが、術前の検査をしっかり受け、肝臓、腎臓、心臓に負担を軽減する麻酔薬を選択しながら手術をおこなえば、高齢だからと言って恐れる必要はありません。
腫瘍を大きくすればするほど手術時間を要し、危険性が高まります。小さな内に安全を確認して早期手術に臨むことがなによりです。

     年だからこそ、腫瘍の発生が増加するのです!
    年だからと諦めずに早い時期に対処すべきことを忘れずに!


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18時40分


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