広島県呉市「石崎動物病院」

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循環器科

犬の慢性心不全+感想文 [News]

●ラブ 16歳 ♂ プードル
5年前より、左心不全が発見され徐々に進行してきました。次に右の心不全も併発し、1年半前からは腹水が貯留するようになりました。定期的に局所、全身の状態を把握し、症状に効果があり、かつ副作用の無い薬剤(漢方を中心に)を選択して今日まで頑張っています。心不全進行に伴い増加していた心拍数も、現在は100前後/分で安定しています。腰のヘルニアも伴い少しふらつくこともありますが、来年の誕生日を目指して一緒に頑張ります!

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●飼い主さんの感想文
愛娘のラブは、今年で16年になりました。
ラブは、2年前の胸部レントゲン、心臓エコー検査で、以前よりも心臓は大きく肥大し、血液の逆流は著しく「いつ肺に水が溜まってもおかしくない状態です・・・。」と言われる程になっていました。
それから2年・・・・・。1年と4か月前から溜まり始めた腹水を1−2週間に1度抜きながら、振動療法、内服薬を続けることで状態は安定しています。
心臓の状態が目に見えて良くなっていると言うのは残念ながら分りませんが、振動療法を続けながら「眼力(めじから)」が出てきたように思います。周りの人からも「前より元気になったね!!」と言われるようになってきました。これは振動療法の効果なのではないか・・・と思います。
そして、何よりも院長先生はじめ、スタッフの皆様の丁寧で温かい対応に、飼い主である私も愛娘ラブも癒され、良い状態で生活できているのだと思い心から感謝致します。
これからも通院させていただきますので、よろしくお願い致します。

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●16歳の誕生日おめでとう!
腹水の溜りが少なくなってきました、期待を持ってがんばりましょう!
2017年9月 石崎動物病院スタッフ一同 


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肺水腫と血栓症 [News]

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●緊急事態
「数日前から咳がでるので少し気になっていたが、今日は動けなくなった!」と緊急来院されました。心臓の音を聞くと大きな雑音と肺の捻髪音が聞こえます。他の身体検査を素早く行い「心不全からの肺水腫」と診断しました。
先ずは、麻薬を投与。続いて血管に針を留置し、利尿剤を投与し酸素室へ。15分もすると呼吸状態が落ち着きましたが、大きな声で泣き叫ぶ様になりました。
続いて、肺と心臓の状態を観察するために、レントゲン撮影を行いました。予想通り、左心房拡大と肺水腫が発見されました。

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●腹大動脈の観察
痛みが強いので、鎮静剤、麻薬を投与し、落ち着かせてから超音波検査を行いました。すると、腹大動脈が分岐する場所に血栓らしきものが見えました。

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●カラードップラー
血管にカラーを乗せて確認すると、やはり血栓より尾側は血液が流れていないのが分かりました。早速、痛み止め、血栓溶解剤、血栓防止剤の投与を開始しました。

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●左側不全
心臓の超音波検査では、左の弁から著しい逆流が見られました。流入速波形のEは著しく増加し、左房圧の上昇が示唆されました。
注(心臓は4つの部屋があり、それぞれ左心房、左心室、右心房、右心室に分かれています。今回は左心房と左心室の間に位置する左の弁である僧房弁が閉鎖不全に陥っていました。)

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●左心房内に血栓!
左の心房を観察すると大きな血栓が見つかりました。現状を解決しても次に控える血栓があり、再び閉塞する可能性が残り心配です。

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当日が嘘のように元気になりました!咬むのでカラーを装着。

●2日後
血栓が開通して後足の血圧が回復、痛みも治まりました。今日は、飛んだり走ったりできるようになったそうです。処方薬は、血栓防止2種類、心臓薬3種類となり、種類が多く投与が大変ですが、これで安定してくれることを祈ります。


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心不全(僧房弁、三尖弁閉鎖不全)の経時的変化 [News]

●メル 11歳 チワワ ♂
「食事と病気にならない生き方について教えて!」と遠方からいらっしゃいました。以前心臓喘息?と言われて薬を飲んでいたそうですが、今は飲んでいないという情報もいただきました。身体検査で心臓の雑音(Levin2/6)が聞かれたので、レントゲンと超音波検査へ進みました。

●初日

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●1年後

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●2年後

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●対策
人間であれば「心臓の弁」の交換をおこなうこともありますが、我々小動物分野では、心臓の弁の表面に変性を生じたものは、通常は進行をゆっくりとする方法しかなく、心臓薬を適宜飲ますことになります。
適宜とは、病状の進行に合わせ、レントゲンで心臓の大きさ、肺水腫の有無などを、超音波では、大きさ、収縮力、流出速度、逆流速度、E波などを測定して、心臓薬を選択します。早い段階で利尿剤などを処方すると心不全が進行することになるので注意が必要です。
末期に近づくと、肺に水がたまりやすくなります。常日頃の「心拍数」「咳」の状況を自宅でモニターリングし、異常があれば特に末期では駆けつける必要があります。
このメルちゃんも腹水貯留、2度の急性肺水腫で緊急処置後、回復した経験を持ちます。現在は、たくさんの薬をのみながら維持しています。正しく薬を飲んで、ゆったりと心地よい質の高い生活を目指し、長生きして欲しいと思います。


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