老齢犬の麻酔 [News]
●はな トイプードル 16歳 メス
「1年ぐらい前から眼の間に出来物ができ、心臓が悪くて手術ができないのでお願いしたい」と他院の先生よりご紹介いただきました。さらに、飼い主さんのご都合である「6月半場のハワイ行き(一緒に渡航)」までに対処しなければならない条件も付いていました。
心臓のケアー
咳、重度の左心不全、気管虚脱、眉間の出来物、著しい歯石と歯肉炎が認められました。状態が悪い時(発作)にはニトログリセリンを処方するほどの心臓でしたので、まずは状態を安定させてから手術を行う計画を立てました。
●手術と歯石除去
1か月半経過した時点で、咳もなくなり緊急薬を使用する機会も無くなったので手術に踏み切りました。経絡が障害されていたので術前に開放しエネルギーを注入、麻酔薬も慎重に選び臨みました。腫瘍はシンプルに切除できましたが、歯石が内側にもしっかりとこびりつき大そう時間がかかりました。
●歯石クリーニング前
●歯石クリーニング後
●摘出腫瘍
●経過
翌日の来院時には、体温の低下が僅かにありましたが「食欲もあり、お渡ししていた漢方薬もしっかり飲み、とても安定している」とお聞きしました。出血が見られた眉間の出来物もこれでスッキリしました、歯は少なくなりましたが、長年の課題であった歯石除去もできました!
これから、歯磨きを習慣化し現在の歯を温存して幸せな余生を!
目出度し、目出度し。
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犬の椎間板ヘルニア [News]
●Dax ♂ 6歳
「他院で会陰ヘルニア手術後、後ろ足が立たなくなり2週間が経過しました」主訴でした。身体検査では腰背部の硬結、起立不能、深部痛覚(+/-)でした。早速、身体検査、波動測定と共鳴療法を行いました。病変は総合的に第13胸椎と第1腰椎間のヘルニアによる神経障害と仮診断しました。共鳴療法後、2種類の漢方薬と絶対安静を御指示しました。
●2週間後
2週間後の再会でした。飼い主さんのご都合で暫く拝見することができず心配しておりました。性格的に安静は残念ながら守れなかったそうです。
しかし、経過は良好で立ち上がってヨロヨロと歩く状況までに回復していことに飼い主さんと共に驚き感動しました、右後肢に僅かにナックリング(歩く際に足先が曲がる)が残るも今後が楽しみです!
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犬の大腿骨遠位端骨折 [News]
●チワワ ♂ もんた
「交通事故で後肢が折れた」と他院の先生よりご紹介いただきました。しかし、肝酵素が著しく上昇していたので、検査値が落ち着くまで紹介病院でしばらく治療して戴くことになりました。10日後の血液検査で肝酵素が正常に復したのを機に手術に踏み切りました。
●レントゲン写真
骨折は右大腿骨遠位部でした。損傷が激しく腹部の皮下出血と陰嚢の浮腫が著しく、骨折の近位端は鼠蹊部まで転移していました。
●手術
受傷後数日で手術を行いたかったのですが、上述のとおり肝障害のため11日間待機することになりました。今回の骨折は筋肉を突き破り大腿骨近位部が著しく前方へ変移し、癒着が始まっていたため整復に時間を要しました。
大腿骨外側にプレートを当て、6本のスクリューで固定しました。
●術後経過
術後3日目には痛みも無くなりました。ギブス包帯を通して過重と軽度の歩行が可能になりました。