広島県呉市「石崎動物病院」

動物に優しく思いやりのある診療をモットーに

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猫の肝リピドーシス [News]

●クー 日本猫 6歳
主訴は「4日前からの嘔吐」でした。飼い主さんは脱水を心配してストローで水を飲ませていたそうです、しかし、飲ませながらも嘔吐は続いていました。食欲はありません。

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●肝リピドーシス
肝リピドーシスとは、飢餓状態に陥ると脂肪分解がおこり、その遊離した脂肪酸が肝臓の細胞にとりこまれ蓄積した状態を言います。特に肥満した猫では、原因にかかわらず、数日(2日)以上の食事摂取量の低下により肝リピドーシスの危険性が高まります。

●検査
血液検査では、黄疸と肝酵素の上昇、奇形赤血球の出現、凝固異常などです。
有効な検査は、超音波で肝臓を観察する、また超音波を用いて肝臓に針を刺して細胞を吸引、観察することです。
以下は、肝臓穿刺で得た細胞写真です。

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●治療
まずは、速やかに嘔吐を止めて、食事を給与することです。早期に栄養給与を開始すれば90-95%の回復が見込めると言われます。また、食欲不振におちいった基礎疾患(胆管炎、膵炎、炎症性腸炎、腫瘍など)を合わせて追究する必要があります。


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実習生感想文 [実習生感想文]

今回の3日間の実習で、初めて動物に鍼治療を行うところを拝見させていただき大変勉強になりました。他にもオゾン療法を取り入れているところを拝見して詳しく勉強したいと思いました。また、診察の際には、飼い主の方からの質問に的確に答え、検査に必要なものを素早く用意し、スムーズに診察が行われているのが印象的でした。

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 そして、院長先生をはじめスタッフの皆様が、飼い主の方に的確に説明されている場面を拝見した際、わからない点が多くあり、勉強不足であることを自覚しました。それから、「動物と飼い主の方に思いやりと優しさをもって医療に携わることや最高の努力を積み重ね総動員する」という考えに共感しました。これからはこの考えの基で日々精進していきたいと思います。
 スタッフの皆様には、丁寧に指導いただき大変感謝しております。本当にありがとうございました。 

倉敷芸術科学大学 生命科学部 生命動物科学科 3年 安藤絵里加 

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実習生感想文 [実習生感想文]

先日3日間実習させて頂き誠にありがとうございました。
実習中には飼い主からされる質問を的確に答え、治療の重要性を熱心に分かりやすく説明されており、とても勉強になりました。特に針治療や理学療法とオゾン療法を初めて実際の現場で見ることができ、印象に残りました。
また、エコー検査などの際に動物を保定させてもらい、ご指導頂きありがとうございました。そして、看護師さんのレベルがとても高く、私は、獣医師との話を聞いていて分からない部分がたくさんあり、勉強不足であることを自覚しました。
今回の実習を元に、専門的な知識を深め、次に活かせるように頑張って行きます。
看護師さんや獣医の先生方にはお忙しい中にも関わらず実習させて頂き誠にありがとうございました。



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倉敷芸術科学大学 生命科学部 生命動物学科 3年 渡部智大

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猫の口腔内疾患 その2 [News]

●トム ♂ 14歳 Mix
「顔が著しく腫れて右目から赤い目やにが出る!」主訴で来院されました。麻酔下で咬傷、口腔内の検査を詳細に行うことにしました。

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●口腔内検査
右上顎犬歯の歯肉部分が赤く、軽度の腫脹みられ、圧迫することで歯肉から血膿が染み出すことが分かりました。

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●レントゲン撮影
プローブで歯肉のポケットを検査しても正常でしたので、根尖部観察のためにレントゲン撮影を行うことにしました

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●ドレイン装着
レントゲン撮影では、根尖部は綺麗で膿瘍形成時の黒抜け像もありませんでした。そこで、歯肉を剥がして軟部組織の検査を行いました。擦ると広い眼下部にスペースがあり、その部位を洗浄すると下眼瞼の結膜から洗浄液が排出され穴が発見されました。

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●結論
今回の症状は、歯の問題ではなく、咬傷あるいは外傷により眼窩部が感染を起こしたようです。
前回の「猫の口腔疾患その1」では、犬歯の根尖部膿瘍でした。今回のその2では、外観は類似所見でも、原因がまったく異なっていました。検査、レントゲン撮影を行うことなく安易に抜歯してしまっては、大切な歯を失うことになります。麻酔下で詳細な検査を実施する意味ここにあります。

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