猫の食物アレルギー(皮膚潰瘍) [News]
●える ♂ 7歳 きじ虎
「足が腫れている」主訴で来院されました。。足先を含めて前肢は著しくはれ上がり着地できない状態でした。その後の血液検査では、活動性の慢性炎症像を示していました
●腫れた前肢
足首部分に咬まれたと想像される傷がみつかり、膿がさん出していました。ここは明らかな咬傷と言ってよいでしょう。
●その足裏
一方、咬まれ腫れた指裏は3箇所の大きな潰瘍を呈していました。咬傷でこのような潰瘍が出現することは考えらず、早速、波動測定を行うとアレルギーが浮かび上がりました。食物トライアルを早速開始し、同時に抗生剤に代わる漢方薬を処方しました。
●その後
食事変更に従い、潰瘍部分は徐々に小さくなりました。本来であれば次に減感作をお勧めするところですが、外出自由でいつ捕まるかわからない状況ですので、やむなく食事変更のみの処方を続けることにしました。
1か月後に化膿は完全に完治し、2か月後には、潰瘍も消退しました。変更した食事は、このままキープすることを守っていただかなければなりませんが、、、、外出するので厳密な食事管理ができないのが悩ましいところで、再発の可能性があります。
●食事アレルギーについて
ワンちゃんほどではありませんが、猫ちゃんも食物アレルギーが多いことに驚かされます、教科書的には頭部に出現する皮膚病変ですが、実は様々な形(唇の潰瘍、消化器症状、癲癇発作、肝、胆、膵臓の炎症、今回のような皮膚病変)が出現します。早期に解決することが大切です、思い当たる方はは一度受診ください。
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犬の大腿骨遠位部骨折 [News]
●マルチーズ ♂ 11歳 マッシュ
他の病院からのご紹介でした。お気の毒にも飼い主さんの車に轢かれたそうで、当方へ来院いただいた数日後には、足を挙げたままの状態を呈していましたが痛みはありませんでした。レントゲン撮影を行うと想像通り大腿骨遠位部が骨折を起こしていました。
●手術
大腿骨の湾曲に合わせた専用のプレートを使用しました。遠位部はカーブしているため、多少のプレート整形を加えました。
●術後レントゲン写真
遠位部のネジ2本が長すぎたのは残念でした。
●10日後
術前に甲状腺機能減退症を診断し、既にホルモン剤の投薬を始めていました。来院時のエネルギーの無いひなびた状態から若々しい状態に変化しました。
ギブス除去後、無事に抜糸が終わりました。飼い主さんとの感動的な再会を終えて元気に帰宅されました。 祝退院!
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犬の重度の心疾患を伴う十字靭帯断裂 [News]
●関節内の変性性変化
飼い主さんのご都合、そして、心不全を伴っていたため、断裂発生から手術までに時間を要しました。関節を切開すると滑車溝外側部に骨棘(骨膜の変化)が発生していました。盛りあがった骨膜を滑らかにして、定法とおり膝関節の安定化をナイロン糸で行いました。
●術後とその後
痛みの管理(硬膜外麻酔、フェンタニールパッチ)により翌日は装着したギブスのまま歩行可能になっていました。通常、3日間はお預かりするのですが、飼い主さんと離れたことで足の痛みより心の痛みが激しく、心臓への悪影響が危惧されたため翌日には早速退院することになりました。
10日後の抜糸に来院いただきましたが、状態はすこぶる安定し、食欲旺盛、精神状態良好になっていました。心も心臓も安定している状態に安心しました。